連載記事:一言で人間関係はガラッと変わる!「大人の伝え方ノート」
場をしらけさせる、覚えてもらえない…理由は「自分プロデュース」の失敗【一言で人間関係はガラッと変わる!「大人の伝え方ノート」 第2回】
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PTAやママ友、地域のつながりや子どもの習い事、さらには夫の仕事関係まで……。ママを取り巻くさまざまなコミュニティで、摩擦を少なく、自分も心地よくおつき合いをするのはなかなか大変なこと。
『ひと言で「人間関係」はガラッと変わる! 大人の伝え方ノート』(SBクリエイティブ)の著者であり、長崎大学准教授の矢野香さんに、ママのおつき合いをもっとらくにする「伝え方」のコツを教えていただきます!
お話をうかがったのは…
矢野香(やの・かおり)さん
元NHKキャスター、現在は国立大学法人長崎大学准教授、スピーチコンサルタント。専門は、心理学、スピーチ・コミュニケーション論。著書に『その話し方では軽すぎます!-エグゼクティブが鍛えている「人前で話す技法」』(すばる舎)『【NHK式+心理学】一分で一生の信頼を勝ち取る方法-NHK式7つのルール-』(ダイヤモンド社)など、ベストセラー多数。
■「そんなつもりじゃなかったのに…」誤解の理由は「役割のはき違い」
――そんなつもりではなかったのに、相手に誤解を招いてしまう…ママ友とのやりとりでそんな悩みをよく耳にしますが、これを打開するにはどうしたらいいのでしょう?
矢野香さん(以下、矢野さん):人と話す場面では、「この場で今、自分はどんな役割で話をするのか」をまず意識してみましょう。
たとえば、学校の保護者会で、委員として連絡事項をほかの保護者に伝えるケース、ママ友とのランチでのおしゃべり、夫の仕事関係の人と挨拶を交わす場面…。
自分がなにかを伝えなくてはならないシチュエーションによって、さまざまな異なる立場に立つわけですよね。
クラスの委員としての立場だったら、その場が自分に求めているのは「委員からの話」ですよね。ですから、その役割に徹すればいいのです。
その場を和ませようと、よけいな話を盛りこむと「その話はいいから、肝心の要件を早く話して」と思う人もいるかもしれません。
また、ママ友同士のランチなら、今は「聞き役」なのか「話し手」なのか。「自分は今、どういう役割で話をするべきか」を考え、さまざまな立場で話すことを意識してみてください。
空気を感じとり、自分が今求められている役割を察知するカを磨きましょう。そのためには、まわりをよく観察することも大切です。
自分の役割をはっきりさせると、伝えるべきこともきちんと見えてきます。「あの人の話は、明確でわかりやすい」「あの人は話しやすい」という印象を与えることができるんですね。