連載記事:ボーク重子の親子で幸せになる最強ルール
子どもを伸ばすママたちがやっていること【ボーク重子の親子で幸せになる最強ルール 第2回】
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「子どもにはやりたいことを見つけてほしい!」と考えているママ自身が、なかなかやりたいことが見つけられなかったり、時間がなくて諦めたり……ということは珍しくないですよね。
「誰かのために」「社会のために」という、外向きのエネルギーに子どもを向けるために、親が意識して声がけするといいと話すボーク重子さん。そんなボークさんに、ママの生き方についてお話を伺います。
『子どもの「やりたいこと」の見つけ方」』の続きです。
■ママが打ち込む姿が子どもの非認知能力を伸ばす
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――子どもには本当にやりたいことを見つけてほしい。そう考えるママ自身、なかなか自分のやりたいことができずにいることも多いです。そうした現状をどう見ておられますか?
ボーク重子さん(以下、ボークさん):子どもの非認知能力を育む秘密兵器は、「
ママがやりたいことを見つけて、取り組むこと」なんですね。
「何かやりたいことを見つけなさい」と言うよりも、身近にいる大人がどう生きているかを見せることが、子どもたちにとって
一番のロールモデルになります。
私は、母親が「子どものお世話をする人」から、
「子どもを導く存在」に変わっていくべきだと考えています。ママ自身が、子育てをしながらでも、自分のやりたいことを諦めずに両立させている、その姿こそが子どもたちにとって
最高のお手本となるからです。
――子どもに見せるのは、具体的にどのような姿がいいのでしょうか。
ボークさん:かっこいい姿だけじゃなくて、
失敗をたくさん見せてあげてください。
ママは失敗もするけどその度に立ち上がっている、
失敗なんてどうってことないと気づかせてあげることができます。
私は、子どものお手本になるのは、かっこいい正しい人のことではなくて、
自分自身の成長過程を見せられる人だと考えています。そのためにも、ママがやりたいことを見つけて、取り組んでいる姿というのは、子どもにとても大きな影響を与えると思います。
「自分がやりたいことは、朝起きて『今日もがんばるぞ』って思えるような小さなことでいいんです。仕事はやりたいことではなくても、そのおかげでほかにやりたいことができていると思えると、そこにも意義が見いだせますよ」(ボーク重子さん)
■母親としての「罪悪感」との付き合い方
――ただ、子育てに家事に仕事にと、ママたちのやることは多くて、自分の時間が持つことに対して罪悪感を抱く人も少なくないと思います。
ボークさん:どうしても「完璧な母親」のイメージにとらわれて、家事も育児も、そしてさらに仕事まで「完璧にやらなくては」と、自分を追い込んでしまうお母さんは多いですよね。
でも、子どもは「ダメなママでこめんね」と悲しげなママより、「ママは今日もがんばったよ!」と話す
笑顔のママといる方が幸せなはずです。ママ自身が自分の人生を広く探し求めることが、子どもを導くロールモデルとして、おおいに役出つということを踏まえると、罪悪感を持つ必要はまったくありません!
――忙しい日々の中でどうやって自分の時間を作ればいいのでしょうか。
ボークさん:家事が完璧にできていることってどれだけ重要なのでしょう。
たとえば誰かが靴下を丸めたまま洗濯カゴに出していたら、そのまま洗ってそのまま干せばいい。自分が重要だと思わないのなら別にしなくてもいいんです。
「ToDoリスト」ではなく
「いたしませんリスト」を作って、やらなくていいことは徹底的にやらない。そうすると、
自分の心に余裕ができます。
あとは、
「ママは行方不明」の時間を作るのもオススメです。たった15分でもいいので、「これからママは行方不明なので、自分のことは自分でやってください」と家族に言うんです。最初は文句を言われるかもしれないけれど、続けるうちにきっと慣れてきますから。