連載記事:犬山の遠吠え!やってまーす
コロナのこと、子どもに何と説明しよう…?【犬山の遠吠え!やってまーす Vol.2】
一児の母のエッセイストで、TVコメンテーターとしても多数出演する犬山紙子さん。
女性と社会をとりまく問題をはじめ、「コミュニケーション」を仕事にする犬山さんが、一人語りのラジオに挑戦中です。番組名は『犬山の遠吠え!やってまーす』(音声配信サービス「Radiotalk」でアーカイブ配信中)。
恋愛や性、夫婦問題、子育て、差別に嫉妬…常に生き方更新中の犬山さんが、リスナーからのお便りを交えながら、テレビでは伝え切れない本音を語っています。
この連載では番組内のトークを厳選して、言葉にまとめました。今回は2020年5月14日放送分よりお届けします。外出自粛が続くなかで、「わが子に問われて困ってしまったワンシーン」からラジオは始まりました。
■コロナのこと、子どもにはどう説明してますか?
<犬山さんの声を流しながら読む>
うちでも「おばあちゃんに会いに行きたい!」なんて言われるんですが、その気持ちは当たり前なわけです。ただ、細かく話したところで、この状況をどこまで3歳が理解できるのか……。
私は今のところ「外にすごいバイ菌が出てきて、病気になるかもしれないけど、大人たちがすごい薬を一生懸命作ってくれてるから、ちょっと待ってようね」と伝えています。
バイ菌とウィルスはちがうものなんですが、子どもはバイ菌だとわかるみたい。あとは、ただ脅すだけではなくて、
すこしの勇気も与えて、「乗り越えていく」という思いを持ってもらいたいんです。
きっとね、それぞれの年齢のお子さんを持つ親御さんが、それぞれで今悩んでいることじゃないかと思うので。「コロナと子どもとの関わり方」も、ぜひみなさんのやり方を聞きたいので、番組までメールなどいただけると嬉しいです!
■コロナ離婚に隠れDV…心配ごとが増えていく
© takasu - stock.adobe.com
家族と密な環境で過ごす時間が増えて、コミュニケーションのトラブルも発生していると見聞きしています。不安なうえに、先が見えにくい状況で、さらにお子さんがいる家庭はなお大変。
忙しくて、ほっと一息つける時間もないと。
フラストレーションが溜まっていく生活の中で、「コロナ離婚」にまで発展する夫婦もあるようです。実は東日本大震災のときも、仙台市では離婚の相談数が2倍になったそうなんです。やっぱり
人は非常時に、それまでの関係性がより濃く出てくるんだなぁ、なんて思いながら見てるんですが……。
あと心配なのはDVと虐待が増えること。私は「#こどものいのちはこどものもの」というチームで児童虐待を防ぐための活動もしているのですが、学校は大人の目で「子どもの異変」に気づける機能でもあって、そこで守ることができたケースって本当に多いんです。
それが今は休校で、周りの家族も外に出ないから、
完全に子どもを閉じ込めている状況なんですよね。私たちも児童相談所の電話番号「189番」の啓発とか、活動されているNPOさんのサポートとか、微々たるものかもしれなくても、できることは必ずあると思います。
あとは「虐待を未然に防ぐお手伝い」も。私もTwitterを見ているときに、知り合い含めて「この人は育児に疲れているな」と投稿から感じたりもします。そんなときには
LINEや電話で、「最近は何か不安なの?」と、相手の話を否定せずに聞くだけでも感情は変わってきます。この状況に孤立しているのではなく、誰かに受け止めてもらえると思うだけでもね。