想定外の方向で「多目的トイレ」というワードに注目が集まってしまってますが、ウーマンエキサイトの担当の方と「多目的トイレの正しい使い方・多目的トイレを必要としてる人たち」について、改めて紹介できれば…とこちらの記事を描きました。
お子さんがいらっしゃる方は、多目的トイレを子連れでの外出時に利用したことが多いのではないでしょうか。私も何度か利用しました。私の多目的トイレに対する認識は、通常のトイレでは利用が難しい人(身体障害のある方・子ども・老人)が利用するものだと思っていました。
だとしたら、あれは何だろうと一つの疑問が。
深さのある器にシャワーが付いています。
意外と知らない人が多そうと思い調べてみたら、これは…
ストーマという人工肛門・膀胱の方は、そこに袋が装着されており溜まっていく排泄物を定期的に処理しなければならないそうです。これはその処理をしやすいように作られた『便器』で、立ったまま使える仕様になっているのだそう。
友人のオストメイト(人工肛門・人工膀胱を造設している人)の方に聞いた話なのですが、多目的トイレのそこで洗髪やヘアカラーをしたらしき形跡があったというではありませんか!!
上のイラストのような注意書きが貼られてるトイレもあるようです。
洗髪など時間のかかることをしていたら、トイレを使いたい方は使いたくても使えないことに…
公衆のトイレは来た順番で入るし、待っても仕方ないというのは数の多い一般的なトイレの話です。
多目的トイレが設置されているところは、数も少なくまだ充実してるとは言えない状況だそうなので、必要でない方の使用は例外はあるとしても極力避けるほうがいいと思います。
多目的トイレは、小さなお子さん連れの方、車いすの方など一目で必要としてることが分かる状態の方以外に、オストメイト含む『内部障害』(見た目には分からない困難な状況)の方々が使いやすいようにも考えられて作られています。
その事情を知らない方がまだまだ多いらしく…こんなこともあるそうです。
多目的トイレは必要な人が使っていることも多いので、使用者への非難の目を向けてはいけないと思います。
また障害があるかどうかは見た目ではわからないことが多いですが、こういったストラップを付けている方もいます。まだストラップの認知度も広がっていないので、ぜひこういったことも広く知ってもらえるなといいなと思いました。
オストメイトの方が付けてるとしたらこのあたりでしょうか。
右はヘルプマークといって、オストメイトだけに限らず内部障害(義足・人工関節・内臓の障害・難病・精神障害・知的障害)と妊娠初期の方など援助や配慮を必要としている人々だということを示しているマークです。
左はオストメイトストラップで、内部障害・内臓疾患の方を示すものです。
(他にも様々な障害のマークがあり、データで配布だったり、ステッカーやカードになっていたり、扱ってる機関もそれぞれ違うようです。興味ある方はぜひ調べてみてください)
これらのストラップなど身に付けている人がいたら特別な配慮が必要なんだということが分かりやすいですが、障害があってもこれらのマークを付けることに抵抗がある方もいるかもしれません。
なので見た目で判断せずに、「こういうこともあるのかも」と一歩踏み込んで考えられるひとが増えると良いなと思いました。
なかなか難しい問題ですが、知ってるのと知らないのとでは多目的トイレを使うことに対して認識も変わってくるはずです。
本当に必要な人が気持ちよく使えるように、正しい認識と思いやりが広がりますように!