2021年3月31日 10:00|ウーマンエキサイト

まわりと比較して「行き詰まるママ」と「子どもの自己肯定感」の関係性【ママのイライラは当たり前 Vol.1】

ママのイライラは当たり前

ママのイライラは当たり前

「コロナ禍で『母親』をやっていれば、イライラするのは当たり前」と話すのは花まる学習会の高濱先生。家事や育児の負担がのしかかるママたちに今だからできることを教えていただきます。

まわりと比較して「行き詰まるママ」と「子どもの自己肯定感」の関係性【ママのイライラは当たり前 Vol.1】

イラスト:koyome


「コロナ禍で『母親』をやっていれば、イライラするのは当たり前」、そんな風に話すのは、花まる学習会の高濱先生。

ママは感染に気を使い、家で過ごすことが多い毎日のなか、家事や育児に日々頑張っています。でも口にはなかなか出せないけれど、「コロナ禍、そろそろ本当に疲れてきた…」そう思っている人も多いのではないでしょうか。

そこでこんな逆境の時代でもママが笑顔で暮らせるように、背中を押す言葉を花まる学習会の高濱先生にお聞きしました。

高濱 正伸(たかはま まさのぶ)さん
まわりと比較して「行き詰まるママ」と「子どもの自己肯定感」の関係性【ママのイライラは当たり前 Vol.1】
花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長・算数オリンピック委員会理事。1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。

■イライラするママが悪いわけではない

――コロナ禍でお疲れ気味のママたちに、高濱先生からメッセージをお願いします!

コロナ禍で、夫婦のこと、子どものこと、この2つの問題で悩んでいる人は多いと思います。「潜在的な問題がコロナ禍で表面化した」などと言う人もいますが、あまり深刻に考える必要はないと思うんです。

人間は、距離が近くなりすぎると、相手に対して苛立ちの感情が出てくる「生き物」なんです。どんなに大切に思っていても、一緒にいる時間が長くなれば、疲れが出て、イライラするのは当たり前です。私は、自分の経験からそう考えるようになりました。

――どんな経験なのでしょうか?

私が大学1年生の時のことです。
仲が良かった友だち5人で、南アルプス登頂に挑戦しました。私だけ山登りの初心者で、他の4人は山登りの経験値が高かったせいもあり、「ついていけるかなぁ」と心配で、事前に山の専門家に注意点などを質問しに行きました。

専門家の方からは、「体力的な面では、高濱くんはずっと野球をやっていたから大丈夫だよ。でも、必ず喧嘩になるだろうから、そこだけは気をつけて!」と、言われたんです。そう言われても、「南アルプス登頂に挑戦しよう」と思うほど仲が良い仲間だっただけに、「喧嘩なんか絶対にしないのにな…」と不思議でした。

ところが、やっぱり喧嘩になったんです。人間は、長い時間、一緒にいることを強いられると、関係性が絶対におかしくなるものなんです。当時、私は日記をつけていたのですが、「俺のカレーだけ肉が少ない。
他の奴には多めに肉をいれているのに、どうしてだ」とか、そのレベルで本気で苛立っているんです。

――コロナ禍、ささいなことでイライラするのは、私だけではないと?
まわりと比較して「行き詰まるママ」と「子どもの自己肯定感」の関係性【ママのイライラは当たり前 Vol.1】

© yamasan - stock.adobe.com


そりゃ、そうですよ。母子の愛は崇高ですが、長い時間、一緒にいれば疲れます。そこで、「問題が表面化した」などと深刻になるより、「そういうものだから」と思っておいた方が、気が楽じゃないですか。

――高濱先生に「そういうものだから」と言わると、何だかホッとします

何回でも言いますよ。あなたが悪いんじゃなくて、「コロナ禍で『母親』をやっていれば、イライラするのは当たり前だ」ということです。

そんなの、絶対に当たり前です。そもそも、「お母さんになる」ということだけでも、ものすごいパワーの要ることなんですよ。
皆さん、突然「お母さんになる」わけでしょう? いままでとまったく違う状況に、突然、放り出される感じじゃないですか。不安になってあたり前だし、不安な自分を受容するにはパワーが必要なんです。


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