コミックエッセイ:ドイツDE親バカ絵日記
新しいことに挑戦する子どもに、絶対にやってはいけないこととは!? 貴重な教訓を得た日【ドイツDE親バカ絵日記 Vol.36】
ウーマンエキサイトの皆さん、こんばんは! ドイツでひとり息子を育てている主婦、ぱん田ぱん太です。
息子は3歳になるまで、赤ちゃんの頃からずっと愛用していたコップがありました。こういうのです。
何度か新品に買い替えてはいますが、毎回同じ形で、フタがついているものです。
赤ちゃんの頃は持って歩いたり、さかさまにしたり、振り回したり、落としたりしても中身がこぼれないので便利だったのですが……。
フリッツ君も、もう赤ちゃんではありません。食事のときはきちんと座って食べるし、両手でしっかりコップを持って上手に飲めるはずです。そんなわけでさっそく、普通のコップを使ってみることに。
さっそく倒して、こぼしました。
でもいいんです、想定の範囲内です。新しい道具の使い始めなんて、みんなこんなもの。次はこぼれてもいいように少なめにお水を注ぎ、おやつタイムを開始しました。
自分の分のお茶をいれてこようと思い、フリッツ君を置いてわたしはキッチンへ。すると……。
寂しくなったのか、フリッツ君が右手におやつを、左手にコップを持ってキッチンまで歩いて来てしまったのです。
私は「ママすぐ来るから、机まで戻って」、フリッツ君は「ママも一緒に来て」の攻防になってしまいました。もちろんその間も、フリッツ君は手におやつとコップは持ったまま。
そうしているうちに、手からコップがすべって落ち、またまた水をこぼしてしまいました。
普段、私の教育方針のひとつとして「意図的に物を投げたり壊したりしたときなどは叱る」「小さなミスで何かをこぼしたり、汚したりしてしまったときなどは怒らない」というものがあります。
このときも、フリッツ君はわざと水をこぼしたわけではありません。ただ「おやつとコップを持って歩いちゃダメ」というママの忠告を聞かず、しかも水をこぼすこと自体が2回目であるということもあり……。
反射的に、少し声をあげて叱ってしまったのです。
フリッツ君は驚いたのか泣き出し、私はすぐに冷静になりました。注意こそすれど、声をあげるようなことじゃなかったはずなのに……。
それでもその場は落ち着き、しばらくたった後のことです。
何か浮かない顔のフリッツ君……。
「あっ……」と思いました。
「やっちまった」と。
フリッツ君、完全に
「新しいコップは、これまでに使っていたコップと違って、すぐに中身がこぼれちゃう。中身がこぼれたら、ママがすっごく怒る。だからもう使わない」と思ってしまったようです……。
「ママ怒りすぎたよね、わざとじゃなかったのにね。もうこぼしても絶対に怒らないよ!」と弁解してみましたが、その後しばらくフリッツ君はコップを拒否するようになってしまいました。
せっかく新しいことに挑戦してみたらすぐに怒られるなんて、大人だってモチベーションが下がって当然です。
フリッツ君はまだ3歳、今後もたくさんの新しいことに挑戦していくでしょう。私はもう二度と絶対に、それに関するミスを衝動で怒ったりしてしまわないようにしよう、と決意したのでした……!
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