コミックエッセイ:ドイツDE親バカ絵日記
息子の夜泣きの理由と無邪気な信頼から、「当たり前の幸せ」について考えさせられた話【ドイツDE親バカ絵日記 Vol.39】
ウーマンエキサイトの皆さん、こんにちは! ドイツでハーフのひとり息子を育てている主婦のぱん田ぱん太です。
欧米ではよく、子どもが新生児の頃からひとり部屋のベビーベッドで寝かせ、添い寝の習慣がつかないように育てると言われます。
わが家のフリッツ君は独日ハーフとはいえ、ドイツ生まれドイツ育ちですが、私の意向で小さな頃から添い寝で寝かしつけてきたため、3歳の今も寝付くまで隣にいてあげるのが基本です。
フリッツ君が寝たら、あとは別室に移動して家事や仕事や趣味の時間! フリッツ君は朝まで熟睡することもあれば、夜に何度か起きることもありますが、ベッドのそばに置いてあるコップで自分でお水を飲むと、またすぐに寝付く……ということが多いです。しかしこの日は……。
ギャン泣き、というほどでもないのですが、嗚咽のような声が聞こえてきました! 急いで様子を見に行ってみると、案の定、目を覚まして泣いていました……。
怖い夢でも見たのかと思いきや、「目が覚めてママがいなかったから」泣いちゃったみたいです。たまにはそういうこともありますよね。「ママはキッチンにいたんだよ~」と説明してなだめると、すぐに落ち着いてまた寝付いてくれました。
そして、後日のこと。フリッツ君と一緒に子ども向けの動画を見ていたら、動画の中のキャラクターがえんえんと泣いているのを見て、フリッツ君がこんなことを言いました。
どうやらこの間の夜のことを覚えているらしく、そのキャラクターが泣いている理由も自分と同じで、「ママがいないから」なんだと決めつけていました(笑)。
そして、わたしが「キッチンにいただけから大丈夫だよ」となぐさめたことも覚えていたようです。
何気ないやりとりが、こんなにフリッツ君の心に刻み込まれていたんだと知って、「ほほえましいなぁ、かわいいなぁ、嬉しいなぁ」と和んでいました。しかし……。
穏やかなフリッツ君の寝顔を見ながら、ふと一連の出来事について考えさせられました。
フリッツ君が夜に「ママがいない」と泣いてしまうこと。
私がフリッツ君を家にひとりにして出かけることなど当然ありえないので、泣いたらすぐに、ママが飛んで来られること。
子どもが「ママは家の中のどこかにいるんだから、泣かなくてもいいんだ」と100%の信頼を持って笑っていること。
どれも、私とフリッツ君にとっては当たり前の、ごく普通のことです。だけどさまざまな理由から、それが普通じゃない環境にいる子どもたちも、世の中にはいっぱいいるんですよね。
「普通」「日常」をおろそかにせず、それこそが貴重で大事な、幸せなことなんだと忘れずに、そしてその普通や日常がこれからも続いていくように、わが子のために精一杯、頑張り続けようと思いました。
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