コミックエッセイ 両手に男児
なくしたはずの本が、机の中から出てきた…!?【両手に男児 Vol.36】
なんと、学校の机から出てきたのです。
何度もひっくり返した机の引き出しから。
見つけた瞬間、奇跡が起きたと歓喜しました。
それも束の間。恐る恐る裏返して見た背表紙には、消された私の名前。
と、さらに消されたきみちゃんの名前。
その上にまた書かれた私の名前。
この時は「盗られた」という事実がまだ受け止めきれていなかった私は、大好きだった母の字が殴り消されていたことの方がショックだったのを今でも覚えています。
戻ってきた私の歌の本。
なんできみちゃんは私の歌の本を盗ったのか。
それがわかるのはもっと時間が経ってからのことでした。
つづく
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