ウーマンエキサイトをご覧の皆さん、こんにちは。tomekkoです。
小学校は2学期も半ば、ある日1年生の次男の宿題を覗いてみると漢字の書き取りをしていました。
5年生の長男は好きな戦国武将の小説を読んでいます。
そんな姿に感慨深い母…
江戸時代の日本人の識字率は世界一だった!
今では当たり前となっている「読み書きの能力」って、歴史を遡るとふつうじゃ無いんですよね。もちろん現代では、先進国ならだいたい国民に教育の権利が行き渡ってきているので識字率のパーセンテージは大差なくなってきています。
でも、ワタシたちが当たり前のように時代劇で見ているような江戸時代のこんなシーン。
人々が幕府からのお触れである高札を読んで理解したり、町人が貸本屋から本を借りて読んでいたり…
これって実はすごいことなんです!!
1800年代後半(江戸時代後期)の日本人の識字率が世界一だったって知ってますか?
地域差が大きく、また正確な統計は取れていないのでブレはありますが、識字率はだいたい国民の50〜60%、江戸に限って言えばおそらく70%を超えていたのではと言われています。
え、案外低いじゃんって思いました?
これ、農民も職人も、大人も子ども、そしてここがポイント!
女性も含めてなんですよ。
同じ頃のロンドンが20%ほどだと言われています。
ヨーロッパでは教育は上流階級の中でも男性に主に与えられる権利で、読み書きのできる女性は少数だったようです。
読み書きのできる女性は少数って…日本だと平安時代の感覚じゃない?(紫式部さん、清少納言さんどうぞ〜)
歴史を遡ってみると、日本語の文字の元は中国から輸入した漢字・漢文学です。これを古代は貴族男性のみが政治の記録用に習得しましたが、宮中で働く女官たちが使うために「女手」として発達したのがひらがな。
ひらがなが書ける女性というのも当時の世界基準で見たら結構すごいことだったのでしょうが、男性が使う漢字も併用して使いこなせる一部の女房が現れ『才女』として名を残しています。
当時はそれはそれで嫉妬から嫌がらせを受けたりと「デキる女」ならではの悩みもあったようですが…。
中世になると政治の中心が貴族から武士に移行していきます。
そんな中で武士たちも読み書きの必要性が出てきて教育が盛んになります。
庶民たちは琵琶法師による『平家物語』の弾き語りから耳で文学を吸収していたようですね。
近世に流行った『高度な言葉遊び』とは?
なんだかね、これって本当にすごいことだと思うんです。
貴族や武士が嗜んだ和歌・連歌文化が庶民に降りてきた形ではありますが、町人の間で『高度な言葉遊び』として流行し、練り上げられていくんですよ。
俳句を作ってみたことがある方はわかると思いますが、単純に日常的な読み書きができれば良いってもんじゃないですよね。
風景や心中を限られた文字数で表す豊富な語彙、季節を表現する季語などかなりの知識量が試されます。
過去に編纂されてきた有名な和歌集など、裕福な人たちに限ってだとしても触れる機会があったのならすごいことですよね。
俳句からさらに大衆化していったのが川柳や狂歌。
江戸末期には幕府の政治を風刺した、皮肉の効いた歌が庶民からいくつも生まれました。
それにしても…なんでこんなに日本では大昔から文字の教育が盛んだったのでしょうか?