コミックエッセイ:たんこんちは ボロボロゆかい
スロープ式のエスカレーターでベビーカーが! 私が外出中に目撃した危険な「ヒヤリハット」【たんこんちは ボロボロゆかい Vol.29】
■スロープ出口にベビーカーが!!
しかし、スロープは止まりません。
私は息子と娘の手を引き、急いで後ろへと走ります。
まずい! このままじゃぶつかる…!!
ベビーカーを引き上げるのを手伝おうにも、こちらからは何もできません。
「ヤバイ!」「ベビーカーが!」そんなざわつきが巻き起こる中、私は必死に子どもを引っ張り、押し上げ、逆行して逃げました。
幸いにも私たちの後方にはしばらくお客さんがおらず、距離を取ることができ、その間になんとかベビーカーも地上へと降り立っていました。
「あ、あぶなかった…」
「びっくりした~」
子どもたちも突然のことにびっくり。
なんとか無事フロアに到達し、一安心していると…。
「何してんだよ!!」
そのベビーカーの前にいたお父さんが、真っ先にお母さんを怒鳴り散らしていました。
「(え…ええ…!? 大丈夫か? とかじゃなくて…?)」
私も必死だったけど、ベビーカーを押していたお母さんだって、怖くて、必死だったはず…。
そのお母さんを気遣う言葉ひとつもなく、怒鳴り始めたお父さん。
突然の出来事にドキドキする私たちの一方で、今にもケンカが始まりそうなご家族。
私はそのような状況のなか、声をかける勇気も余裕もなく、意外とケロッとしている子どもたちに手を引かれ、立ち去ることになってしまったのですが…。
ショッピングカートのまま乗れる! と銘打ったオートスロープでも起きてしまったヒヤリハット。
しかし、このオートスロープ。ショッピングカートのまま乗ることはできても、
“持ち込まれたベビーカーは危険があるので乗せないでくれ”という注意書きがしっかりとされていました。
エレベーターを使うとなると距離があったり、待ち時間が長かったり…いろいろと不便はあると思いますが、やはり、何物も命には代えられません。
ベビーカーもあのまま引っかかっていたら大変なことになっていたと思いますし、もし混雑時で逃げ場がなければ、私たちも巻き込まれてケガをしていた可能性があります。
私たちだけでなく、将棋倒しでたくさんの人が巻き込まれていたかもしれません。
やはり、
注意書きにはすべて意味がある! という気持ちで、しっかり確認することが大切だと実感しました。
また、ベビーカーを卒業した私たち家族も、何かがあったときのために前後の人と少し距離をもって乗ることを普段から心がけていこうと思いました。
そして何より、ベビーカーの方がエレベーターを迷いなく選択できるように、譲ったり、手助けしたり…そういうことを、周囲の私たちが続けていくことも大切だと感じました。
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