ローマ字入力法がアダに… ネイティブも学ぶ“フォニックス”とは?
学校で習ったローマ字入力法がアダに…
先日、小学4年生の娘が「英語でお手紙書いたよ!」と自信満々に手渡してくれた紙。どれどれと開いてみると、「SANKIYUU MAMA」。あらら…ナイストライではありますが、間違ってしまいました。聞けば、学校で英語の書き方を教えてもらったとのこと。配られたプリントを見てみると、犬の絵の下に「INU」と書かれていてびっくり!どうやらパソコンのローマ字入力の練習の一環だったようですが、アルファベットを知っているだけの状態でまだ英語の読み書きができない娘は、これが英語の読み書きだと認識してしまったのでした。その後、日本の名前などをローマ字にすることは得意ですが、たとえば「シンディ(Cyndi)」という名前をローマ字でつづってみようとすると、どうしてもSから書き始めてしまうように。ああ、こんなことなら英語のつづりと発音の関係をしっかり覚えられる「フォニックス」をもっと早くにやらせておくべきだった、と大後悔。
そこで、日本におけるフォニックスの第一人者ともいえる『mpi松香フォニックス』の主催する『mpi English School』本部校校長の粕谷みゆきさんに相談に乗っていただきました。
mpi松香フォニックスの英語学校本部校校長の粕谷みゆきさん
英語ネイティブの義務教育「フォニックス」
「フォニックス」とは、英国やアメリカなどの英語を公用語とする国の義務教育に取り入れられている学習方法で、英語の読み書きの基礎を学ぶものです。日本の幼稚園に相当する、小学校にあがる前のキンダーガーデンやプリスクールの段階でスタートすることが多く、英語を学ぶうえでは必須の学習といえるでしょう。「あ、い、う…」と文字の読み方と音が一致している日本語に対し、英語の場合は文字の読みと音は必ずしも同じではありません。英語の場合はたとえば「A」は、「エイ」と読みますが、音は「ア」と発音します。そして、別な文字と組み合わせることによって名前のとおりに「エイ」と発音したり、「オー」と発音する場合があります。これ、筆者が学生のころはおそらく単語を丸暗記して筆記試験に臨んだと思われますが、実はちゃんと“このつづりの場合はこのような発音”、といった一定のルールがあるのです。
”読み”と”音”の違いを覚える
子どもが学ぶときは、一文字一音から段階を踏んでルールを学習することが大切。