2016年7月26日 11:30
アスペルガーと診断されて10年。やっとわかった「医師選びの極意」
アスペルガーの診断から10年。たくさんの医師との出会いを経て
皆さんこんにちは、高校教師のゴトウサンパチです。
ボクが36歳でアスペルガーと診断されてから、もうすぐ10年。今日までの間に、たくさんの医師や研究者と出会ってきました。診断の後すぐに周囲にカミングアウトし、自分のより良い生き方を見つけるために、動き回ったからです。
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おかげさまで、今では講演や執筆の機会をいただくこともあり、発達障害に関する悩み相談に乗ることも増えてきました。
そこで気になるのは、相談してくる方の多くは「診ていただけるお医者さんがいなかった」と言ってボクを訪ねてくることです。
ボクは、どんな人でも、自分にぴったりの「同志」とも呼べるような医師と出会えると思っています。
その過程で、自分にぴったりの「お気に入りの診断」を見つけることが出来るのだとも。
今日は、そんなお話をします。
医師と出会うたびに新しい診断をつけられる?
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まずは参考までに、ボクが今までどんな診断を受けてきたか、その紆余曲折をお話しましょう。
最初に書いた通り、36歳ではじめて発達障害診断を受けた際の主治医は、ボクをアスペルガー症候群だと診断しました。
ですが、別のある医師にかかってみると「君はADHD だ。」と言うのです。また別の医師はボクを「少なくともアスペルガーではないだろう。」と言い、他の医師は、「ADHDでなはく、ADDですよ。」などと言い出します。
不思議でしょう?医師がそれぞれ、ボクをあたかも違う人のように見るんです。
また、ボクは幼い頃から文を読むことが苦手な上に暗算も苦手だったので、これはもしかしてLDかもしれないと思った時期もありました。しかし、実際にLDの方やディスレクシアの方とお話しするうちに、「どうやらボクはLDではなさそうだ」ということが分かってきます。
「LDではないのに文が読みにくいのは、いったいどうしてなのか!」
疑問は強くなるばかり。
「自分はどんなことが、どんな状況だから苦手なのか」
そうやって自分自身をより詳しく分析し、自分に当てはまる症状や診断探しに没頭するようになりました。
その結果出会ったのは、光に対する感覚過敏を指す「アーレンシンドローム」という診断名でした。ボクはさっそくスクリーニングを申し込んで検査を受けました。