2016年10月26日 19:00
気分障害(うつ病・双極性障害)とは?「感情がコントロールできない」症状や原因、診断基準を説明します
気分障害とは
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気分障害とは常に気分が落ち込んだり、逆に高まることで日常生活に様々な支障をきたしてしまう心の病気です。この障害名は世界保健機関(WHO)の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)により定められています。
気分障害とは気分に関する障害がある病状・疾患を一群としてまとめたものをさしますが、主に以下が含まれます。
・うつ病エピソード
・躁(そう)病エピソード
・双極性障害(躁うつ病)
・反復性うつ病性障害
・持続性気分障害
「エピソード」とは、症状が現れている状態であるということを表す用語です。上記の分類に当てはまらない場合は、その他の気分障害や特定不能の気分障害と診断されます。
人は生活を送っていると少なからず嬉しいことや悲しい出来事に直面しますが、その際に気分が上がったり、気分が落ち込んだりしてしまうことは当たり前のことです。しかしこのように発生した感情を、自分でコントロールできなくなることがあります。
こうした状態が一定期間以上続いて仕事や私生活など普段の生活に支障がでている場合は、気分障害の可能性があります。
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参考文献: 『ICD-10』 2013年 中山書店/刊
気分障害の種類と症状
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『ICD-10』によると気分障害は大きく分けて5つに分類することができます。
うつ病エピソードは気分の持続的な落ち込みを主体とした症状が現れている状態のことです。医師によってうつ病エピソードが確認されると、いわゆるうつ病と診断されます。うつ病エピソードが当てはまると診断された場合は、他の細かい基準が用いられ障害の程度が判断されます。
厚生労働省のデータによると、日本においては「一生のうちにうつ病になる頻度は約15人に1人と考えられている」とされるとてもメジャーな疾患ですが、その中の4分の3の人は治療を受けたことがないと言われています。症状としては、
・通常なら快楽を感じる活動に対して興味または喜びを感じなくなる
・喜怒哀楽などの感情の変化が顕著に無くなってしまう
・通常より2時間以上早く起床する
・重度の抑うつ気分が午前中に現れる
・食欲が激しく低下する
・体重の減少
・様々な欲求への著しい減退
が挙げられます。