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ADHD長男が登園拒否になった理由…そこから見えた対処法とは

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突然出てきた多動行動と登園拒否


我が家の長男・キョウタにはADHDの診断があります。

幼稚園に入園したての年少時代は、落ち着きがなく園の先生に色々注意される日々…。でも年中にあがると少しずつ行動に落ち着きが見られ、年長ではほとんど問題なく過ごすことができていました。

ところが、順調に過ごしているものだと思われていた年長の10月半ばのことです。

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「キョウちゃん(長男)、最近ちょっと落ち着きのない日が増えてきて…。話を聞く時間も体ごと違う方向いちゃったり、ぼーっとすることが結構あるんです。声掛けすれば直るんですけどね…。」

と言われました。

落ち着いたと思っていた時期に、こういう注意を受けたことはショックでした。


今までも、色んな課題に直面しながらも、ゆっくりとはいえ良い方向に向かっていたので、急に多動っぽさが増えてきたことにドキリとしたのです。

もしかして、これを機にガクッと不安定な方向に突き進んでしまうのでは…

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そんな不安にかられました。

しかも、同じ時期に急に登園拒否反応も出てきたのです。

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それまでだって、楽しい気持ちで幼稚園に行っていたことなどなかったのですが、それでもスケジュールとして割り切って、がんばって行けていました。

なのに、ここにきて、急に登園拒否…。

この、10月半ばという時期は、運動会(←長男苦手なイベント)が終わってホッとしたところに、おゆうぎ会(←長男がもっと苦手なイベント)の練習が始まるときでもあり、小学校入学に向け、幼稚園も少しピリピリし始めて長男が感じるプレッシャーの種類も重さも増えた時期だったのかもしれません。

なので、長男にとってのストレスが増え、行きたくない気持ちが増えたのかな?と思いました。

行きたがらなくなった最初のうちは、朝「行きたくないなー」と少しぼやく程度だったのですが、日が経つにつれ、前の晩から「行きたくない…」と言うようになり、幼稚園に着いても車から降りたがらなくなり、クラス部屋まで歩くのにも泣くようになってしまいました。
私がそのときやっていた対処法は、

・「そうだよね、行きたくないんだよね。つらいよね。」と受容しながら登園を促す

・「今日のお弁当にはキョウちゃんの好きなからあげ入れたよ!」「今日のお迎えはばぁばだよ!」などの、ちょっとした楽しみを用意する

・月に1~2度幼稚園を休ませ、スペシャルデーを過ごさせる。(休ませる前に、「今日は特別だよ?明日は幼稚園だからね?」と説明してから。)

というものでした。

うまく気分が乗ることもありましたが、登園拒否は止まらず、私も頭を抱えてしまいました。

ADHD長男の頭のなか


私が長男を見ていていつも思うことは、

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常に色々な考えや興味や好奇心がひしめきあってて、かつどんどん壮大に広がっていって、いつもフル回転なんだと思います。

普段家にいるときも、独自で様々なゲームを考え作成し工夫をして楽しく遊び、次々に溢れるアイデアをどんどん発揮したいのが伺えるのです。

そして、もともと持っている凄まじい体力もさらに向上し、いつまででも体を動かしていたい気持ちも感じられました。


6歳というこの時期にとめどなく伸びる創造力や体力。広がる「たくさんのやりたいこと」。でも、幼稚園では決まったスケジュールがあり、自分のやりたいことができない…。

もちろんそれは社会の一員として必要な過ごし方で、長男自身もわかっていること。

だからこそ「やりたいこと」と「しなきゃいけないこと」の差が広がっていくツラさが、登園拒否というカタチで現れたのではと思ったりしました。

臨床心理士さんに相談してみることに


どんどん悪化する登園拒否反応に悩んだ末、地元の臨床心理士の先生に相談することにしました。

この先生は、長男が3歳のとき落ち着きのなさが心配で最初に相談した先生であり、通っていた発達支援センターでも普段からお世話になっている先生でもありました。

小さいときの長男のことも、私のことも知ってくださっているこの先生とどうしてもお話しがしたくなったのです。


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今までの経緯を一通りお話しすると先生は、

「そうかぁ、お母さんが思っている理由で合っていそうだね。
でも、本人は何が嫌なのかきちんとわかっていないからツラいんだろうね…。
だからと言って、毎日休ませることが最善なわけではないものね。
やっぱりここは、気持ちを受容してあげてね。
“そうだよね、行きたくないよね”って。
長男くんは今までだって特に幼稚園に行きたくなかったけど、
何かキッカケで、急にここにきて行きたくない気持ちを出してきたわけじゃない?
しかもお母さんと離れたくないっていうかわいい理由でさ。
だから“行きたくない気持ちを言ってくれてありがとう”って伝えてあげてね。」

とおっしゃいました。

え…っ

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まさか、その部分にありがとうとは…!

あまりの盲点箇所だったので驚きました。
でも確かに、行きたくない気持ちを正直に表してくれることは、我慢して溜めてしまうことより何倍もありがたいことです。

そしてそのあとも先生とお話しし、結論としては“気持ちを受容しながら登園を促す”が一番いいということになりました。(あくまで我が家の長男に対しては)

気持ちを受容しただけですべてが解決するわけではないけれど、それでも一番近くにいる私が気持ちを理解してあげているだけでも不安の軽減にはつながるはず。

もしかしたら、ちょっとした何気ないキッカケで気持ちが前向きに変わることがあるかもしれない…。

ごほうびを用意してみた


嫌がりながらも、登園やおゆうぎ会の練習をがんばっていた長男に、ひとつごほうびを用意してみました。

それは、“おゆうぎ会が終わったら遊園地に行こう!”という約束です。

そしてこんなものを作りました。

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毎朝登園前にシールを貼ることにしたのです。


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こんな日を続け(大荒れの日もありましたが…)、どうにか登園とおゆうぎ会をがんばり、2学期を終えることができました。

向き合って感じたこと


大人だって、行きたくない仕事や、やりたくない家事…色々あります。
子どもだって同じこと。

ましてや平均の枠におさまりきれないADHDの子にしたら、毎日を周りのみんなと同じように過ごすだけでもかなりの気力を要しているはずです。

そう思うと、しっかり登園拒否を示してくれたことは、本当にありがたかったなぁと思いました。

そして、冬休みが明け3学期が始まったあと、思いのほか気持ちが安定し「ちぇ、幼稚園かー」くらいの嫌がりレベルで、どうにか卒園まで過ごせました。

もしかしたら、ごほうびのディズニーランドや、間にあった冬休みで充電みたいなものができ、心の欠けていた何かが埋まったのかもしれません。

本当のところはわかりませんが、前向きなキッカケになる何かが長男に降り注いだのは確かです。


今後ももし課題に直面することがあっても、このときのやりとりを思い出し、家族で支えていければいいなぁと思っています。

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