子育て情報『視空間認知って?「見る」ことのメカニズム・検査・強化するトレーニング法、発達障害との関連について』

2017年1月31日 20:06

視空間認知って?「見る」ことのメカニズム・検査・強化するトレーニング法、発達障害との関連について

ただの点や線だった情報が、一つの形として具体的にイメージすることができるのは空間認知のはたらきのおかげです。空間認知のはたらきは4つに分けて考えることができます。

◇見たい対象と背景を区別するはたらき
私たちは、目に入るすべての情報から、必要な情報だけを選びとって、ものを見ています。これは、その対象物と背景を見分ける力があるおかげです。

たとえば町の中でも、道路を渡るときには信号を見たり、目の前に飛び込んでくる自転車を見てよけたりなどと、必要な情報だけを選びとって見ることができるのは、「対象と背景」が区別できているからです。

◇形や色を弁別するはたらき
目から入った情報を分析し、形や色、輪郭などを認識するはたらきです。例えば、さまざまな色や形のビーズの中から、色・形ごとに正しく分けることができるのはこのはたらきのおかげです。そのほかには、お絵かきやぬりえをするときにも、図形の問題を行うときにもこのはたらきが役立っています。


◇位置や色・形の不揃いにかかわりなく、「同じ」ものだと認識するはたらき
これは背景や位置、大きさ、多少の乱れがあっても、同じものを同じであると認識するためのはたらきです。

例えば、書体が違っても筆記体でも「A」を同じ文字として認識することができるのはこのはたらきのおかげです。また文字や図形に限らず、人の髪型や化粧が変わっても、同じ人であるとわかるのもこのはたらきのおかげです。

◇空間的な位置を把握するはたらき
目で見たものを立体的に把握して、空間の中で位置関係や向きを認識する力です。ものと自分との距離感、奥行きの感覚を把握します。上下・左右などの判別や、ものをつかんだりするために必要な能力です。
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第1ステップで情報を目で見て、第2ステップで脳の中で認知された情報をもとに、私たちは体を動かします。これは、「入力」「情報処理」の次のステップの「出力」にあたります。


「目と体のチームワーク」とは、視覚のはたらきと体の動きを連動させることです。例えば「赤信号を見て横断歩道の手前で止まる」ことを例にあげて考えてみましょう。

1.赤信号を目でとらえる
2.脳が体に「止まれ」という命令を出す
3.脳から送られた命令に従い、体が反応し立ち止まる

このように、視覚の情報をもとに体を動かしています。私たちは、これらの一連の動きを普段意識することなく瞬時に行っています。

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