5歳の息子に下りた「発達障害」の診断。悩む私に友人が言ったのは…
保育園生活最後の面談で、息子が担任の先生から言われたのは…
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私は、いわゆるシングルマザーです。息子が2歳の頃に離婚をし、私と息子は実家に戻って生活をしていました。当時は保育園に息子を預け、私は毎日働いていました。
トイレトレーニングからお箸の持ち方にいたるまで、すべて保育園の先生がやってくださり、まさに第2の母のような存在でした。
しかし小学校進学前の最後の面談、担任の先生のある一言から私たちの生活は一変したのです。
「お子さんは、小学校での授業の45分間、椅子に座り続けることが難しいかもしれません。」
言われてみれば確かに息子は、普段の保育園の様子を聞いていても、立ち歩いたり、興味のないことには参加せず、マイペースに過ごしていました。
しかし家庭では特にこれといって変わった様子はなく、レゴブロックが大好きで夢中になったり、テレビを観ては踊ったりと、私からすれば、何の違和感もありませんでした。当時の私には、保育園での素行も「ただの暴れん坊将軍なのでは…?」という認識しかなかったのです。
しかし、保育のプロである先生に懸念されるということは、それなりの問題であるということです。楽観視していた私でしたが、今まで自治体の教育研究所に相談にいった経験もなかったこともあり、「せっかくだからいろんなことを相談してみようかな」という前向きな気持ちで支援機関に相談することにしました。
息子が受けた知能検査。「発達障害」というものを初めて知る
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いざ、自治体の教育研究所にて相談をすると、発達や知能の指標を見定めるため、「WISC」というテストを受けてみることを勧められました。
5歳の子がそのテストを受けることで何かわかるのかな……という思いもありましたが、専門家の手に委ねることに。
結果は、「言語理解能力」は著しく高い割に、「問題処理能力」が著しく低いとのこと。このように、能力の高低差が大きい場合、社会生活に困難が生じることもあるということを聞き、一気に不安が押し寄せました。
息子がいわゆる「ADHD(注意欠如・多動性障害)」といわれるものに非常に近い状態ということを知った私は、専門書を買って、最初から最後まで、一字一句逃さず何度も何度も読み返しました。
本を読めば読むほど、息子の行動にあてはまるものがたくさんあり、「あぁ、やはり息子はADHDなのかもしれないな」と思いました。
発達障害に関してまだ知識が浅い私は、「今後、母親としてどうすればいいのか」「息子はこれからどのように成長していくのか」という漠然とした不安と闘うことになったのです。
1人で悩み、行き詰まっていた私を変えたのは…友人の一言だった
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先述のとおり、我が家は、親1人子1人の母子家庭であるため、夫がおりません。本来であれば、こうした困難を1番に相談できる相手が夫なのでしょう。しかし、私にはその夫がいないという心細さをどこかで感じていました。
しかし、私の周りには、夫以上に頼れるような友人がいてくれたこと、それが唯一の救いでした。
彼女は、私よりも6歳年上。私にとって、家族よりも身近な存在といっても過言ではありません。無論、彼女は、こうした分野の専門家ではありませんが、1児の小学生女児の母として、子育て、そして自分自身の生き方に1本筋がとおったような信念をもつとても強い女性です。
私は彼女に、息子にADHDがある可能性が濃厚になったことや、本を読んで感じた漠然とした今後への不安、すべてを話しました。頭では理解したつもりでいたものの、心のどこかで、「まさか自分の子が発達障害とは…」と納得までできておらず、その困惑ぶりは、彼女にも伝わっていたのでしょう。
そんな彼女は、私にこう言いました。
「あなた自身が、どれだけ息子さんを理解してあげられるか、どれだけ受け止めてあげられるか、それが要になるだろう」
彼女の一言があったからこそ、今の私たち親子がある
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発達障害と一言でいっても、障害は障害。語弊があるかもしれませんが、「あぁ、私は障害児を生んだのか…」「私1人でこの子を育てられるのかな?」「将来、この子がいくつの困難にぶち当たるのだろう」、そんな不安と腹落ちしない気持ちが当時はあふれ出ていました。しかし彼女のその一言で、不思議と一気にスッキリしたことを今でも覚えています。
息子はこれから周りにはなかなか理解してもらえないような生きづらさを抱え、それに立ち向かうという困難を経験するでしょう。同世代の子が当たり前のようにできることができないかもしれない息子を見て、私もイライラしたり、他の子どもと比べて悩んだりすることもあるかもしれません。
それでも息子の全てを理解し、そしていかに寄り添えるか。彼女が言いたかったのは、「あなた自身が、息子さんの1番の理解者であれ」ということだったのです。
発達障害の症状は、十人十色です。専門書では解決できないことであっても、私は息子を育てていく中で、目の前に起きる1つ1つのことを大きく受け止めることが、息子にとって1番の安心材料になるだろうと理解しました。
例えば、息子は「問題処理能力」は低い値ですが「言語理解能力」は高いため、冷静かつ理論的に話すことによって、少しずつものごとを把握していくことができます。そのため、「大人対子ども」という立ち位置ではなく「1対1の人間関係」で話し合うことで、認識のズレを修正していくことが必要であると分かりました。一般的な親子関係とは少し異なるかもしれませんが、こうしてコミュニケーションをとることが我が家の日課になりつつあります。
こうした工夫ができるのも、彼女の一言があったからこそ。
何事に対しても前向きに捉える心構えができました。そう、彼女の一言は、私のマインドを180度変えたのです。
親が勇気を出して1歩踏み出すことが、子どもの大きな支えになる
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「うちの子、ひょっとしたら発達障害かも…」と不安を抱える保護者の方は、最近ますます増えていると思います。私も、ちょっと前まで「発達障害って?」「ADHDって?どうすればいい?」と、右も左も分からず、ただただ不安のるつぼにはまっていた1人でした。
しかし、1番不安を抱えているのは誰なのか…それは、発達障害を抱える子どもなのではないでしょうか。
もちろん、それを支える親の苦労も尽きません。とはいえ、私たち親は、現実的に子どもたちよりも先に、あの世へと旅立つ日がくるのです。そんな日がくる前に、いかに子どもが自立できるかを一緒に考え、成長を見守るとともに、親も成長していくのが理想ですよね。
私が今回の出来事で痛感したのは、「世の中、そんなに捨てたもんじゃない」ということ。相談できる家族や友人、自治体など、>困っているあなたにアドバイスをくれる人は意外といるのです。
だからどうか、今ある現実に不安を覚えたとしても、悲観はしないでほしいです。「なかなか相談できない」「恥ずかしい」、いろいろな気持ちがあるかと思います。
けれど、親がその1歩を踏み出す勇気が、いつか子どもにとっての大きな支えになるでしょう。
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