2017年2月15日 21:06
ストラテラの効果・副作用とは?ADHDのある人に処方される薬ストラテラを詳しく解説します
ストラテラとはどんな薬なの?
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ストラテラは不注意、多動性、衝動性といったADHDの症状を改善するために処方される薬です。現在ADHDの治療に承認されている薬は、ストラテラとコンサータの2つです。どちらの薬も医師から処方されるもので、薬局などで自分で買うことはできません。
ストラテラは2003年にアメリカで発売開始されてから海外でも広く使用されており、日本では2009年に18歳未満の子どもに承認されました。さらに、2012年には18歳以上の成人にも承認が拡大され、幅広い年齢の人への処方が可能となっています。ただ、6歳未満の子どもへの安全性と有効性は確立されていません。
ストラテラはアトモキセチン塩酸塩という成分の入った薬で、脳の前頭前野部分に多く存在する神経伝達物質「ノルアドレナリン」を活性化させる働きを持っています。脳の前頭前野部分は、順序だてた行動や、行動をコントロールする役割を果たしており、ADHDの人はこの部分に何らかの不具合があると推測されています。
ストラテラはドーパミンの代謝も調節することで、症状を改善させると推測されています。
また、ストラテラは薬物依存に関係する中枢神経系には作用しないために、薬への依存性は低いといわれています。
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参考書籍:ADHDの診断・治療指針に関する研究会、齊藤万比古編『注意欠如・多動症-ADHD-の診断・治療ガイドライン第4版』(株式会社じほう、2016年)240ページ
ストラテラはどういった場合に処方されるの?
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先ほど述べたとおり、ストラテラは医師の指導のもとで、本人の症状などにあった適正量が処方されます。自己判断で飲むのをやめたり、飲む量を変えたりすることはせず、医師の指示どおりに飲み続けることが大切です。それでは、どのような場合にストラテラが処方されるのでしょうか。
アメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)に記載されているADHDの診断基準でADHDが重度と判断された場合には、治療初期から薬物療法を検討することが推奨されています。