大人の癇癪(かんしゃく)とは?怒りの対処法「アンガーマネジメント」、関連する病気・障害、相談先など
大人の癇癪とは?
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癇癪(かんしゃく)とは、怒りの気持ちを抑えたり、怒りからくる突発的な行動をコントロールしたりすることができない状態を指します。
私たちは、時には気持ちをぐっと抑え、実際に相手とのやりとりでは柔らく表現するなど、工夫をしながら生活しています。専門的には、ぐっと気持ちを抑えることを「情動調整」、「本当は怒りたいのだけれど、やわらかく言おうとする」ことを「行動制御」といいます。
癇癪は、医学的に明確な診断名として確立されたものではなく、どのような症状や状態を癇癪とするかははっきりとしないのですが、一般的には、【気持ちのコントロール】【行動のコントロール】という2点について難しさがあるという状態のことが、「癇癪」として理解されています。
癇癪というと子どもの行動をイメージするかもしれませんが、大人の場合、それとは原因やメカニズムが異なっています。ここでは大人の癇癪について、詳しく見ていきたいと思います。
人が生活するなかで、ポジティブ・ネガティブ問わずさまざまな感情が湧き起こること自体は、自然な現象です。ネガティブな感情が起こったときには、状況に合わせてどのくらい感情を出せばよいのか、また起こった感情を上手になだめてあげるというように、ある程度頭で判断をして、感情とうまく付き合っていく必要が生じます。
ネガティブ感情のコントロールがうまくできない場合には、頭で冷静に判断をすることができず、怒るとすぐに体が動いてしまったり、湧いてきた怒りのやりどころに困ったりします。
具体的には、周りの人や物に激しく当たり散らしたり、攻撃的な言葉を発するなどの行動をとってしまいます。また、行動に出ないまでも、怒りの気持ちが長い時間おさまらず、仕事や勉強がまったく手につかないということもあるでしょう。
このように気持ちをコントロールするのが難しいと、体のストレスを解消できなかったり、人間関係を発展させることができないなどの二次的な問題が起こることもあります。
怒りが起こるきっかけはさまざまです。たとえば、人とのかかわりの中で相手から投げられた言葉や態度、また物事に対するうまくいかなさなどです。いずれにせよそれらのきっかけは、冷静に考えたらささいなものであり、それほど怒るようなことでもない場合が大抵です。
癇癪を起こしてしまう原因は、その場での出来事、つまり物事のうまくいかなさ、相手の態度などではなく、もっと別のところに問題があるということも考えられます。
この点については後の章でご紹介します。
そもそも、怒りとは何か?
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感情は、人が自分がどのような状況に置かれているかについて知らせるシグナルの役目をもっています。例えば、恐れの感情がその代表といえるでしょう。自分の生命を脅かすようなものに出くわしたときに、「怖い!」と感じることにより、危険を回避することができます。
また、感情が起こることにより、周りの人との関係を作ってゆくことができます。例えば、「楽しい」気持ちによって出てきた笑顔が周りの人とのかかわりを生み出して、友好的なコミュニケーションを引き出すということは、誰しも経験があることなのではないかと思います。
このように生命を維持したり、人とのかかわりをつくるのに感情は役に立っています。
では、今回のテーマである「怒り」についてお話を進めていきます。
「怒って暴言を吐く」という怒りの行動があるとします。怒りにはきっかけがありますが、そのきっかけが瞬間的に行動に移るわけではありません。
そのきっかけがあったときに、どのようなプロセスを経て行動へと結びついているのでしょうか。怒りのメカニズムには以下の順序があります。
1.きっかけとなる出来事が起こる
2.反応する
3.怒りの感情が起こる
4.感情を調整する
5.行動・表現する
癇癪を起こしてしまう人は、上記のプロセスを経る中で「過剰に反応してしまう」「感情を調整することができない」「行動の調整をすることができない」のうちのいずれかの状況に陥っていると言えます。
では、そのような困った状況で、私たちは怒りをどのように抑えていけばよいのでしょうか。
癇癪を自分でコントロールしたい
感情が生じてしまうこと自体は生物学的に自然なものです。ですから、感情の生起自体をコントロールすることは難しく、その感情が起こった後に、どのように対処するかが重要になります。
ここでは怒りが起こったときに、どのような対処法が有効かをご紹介します。
アンガーマネジメントとは、アメリカで開発された怒りを予防し制御するための心理プログラムです。プログラムの開発の当初は、軽犯罪者に対する矯正プログラムとして確立されていましたが、今では企業や教育現場などにも取り入れられています。
怒りの感情を上手に向き合うことで「あのとき、あんなふうに怒らなければよかった」と後悔することが少なくなるでしょう。
アンガ―マネジメントはトレーニングですので、すぐには怒りを抑えることができなくても、意識をして何度も行動に移すことで効果が現れてきます。
諸説あるものの、怒りが頭にのぼるピークは6秒ほどといわれています。この短い時間をやりすごすことのできる方法についてお伝えします。
1.怒りを数値化する
怒りは目に見えないものです。
だからこそ、振り回されてしまいます。怒りを数値化することによって、感情を客観的に評価することができ、怒り任せの行動を防ぐことができます。
ここでは10点満点中、0~10までの数字を思い浮かべます。
0 まったく怒りを感じていない状態
1~3 イラッとするが、すぐに忘れてしまえる程度の軽い怒り
4~6 時間がたっても心がざわつくような怒り
7~9 頭に血が上るような怒り
10絶対にゆるせないと思うくらいの激しい怒り
戸田久美/著『アンガ―マネジメント怒らない伝え方』2015年/刊/かんき出版
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点数をつけることで、怒りの対象から意識がそらされ、怒りの気持ちにストップがかかります。また、点数をつけることを習慣にすることで、自分が怒りを感じるパターンが把握できるようになります。
2.その場から離れる
これは、自分が感情をコントロールできなくなったときに有効です。怒りの気持ちがおこった環境を変えることにより、攻撃的な気持ちをリセットすることができます。怒りを感じたときに相手がいる場合には、「ちょっとお手洗いにいくので席をはずしますね」などと一言断ってから場を離れるようにしましょう。
3.深呼吸をする
怒りを感じたら深呼吸をするという対処法はよく聞きますが、生理学的にも効果が証明されています。深呼吸をすることによって、副交感神経という心をリラックスさせる自律神経のはたらきが高まります。
怒りが湧いてきたら、鼻から大きく息を吸い、いったん呼吸を止めます。そして、口からゆっくりと息を吐きます。これを2~3回行っていきます。「4秒吸って、8秒吐く」など吐くことに時間をかけると効果的です。
4.意味づけを行う
問題のある状況に意味を見出すこと、またその状況に対してポジティブな解釈をすることです。
例えば就職活動の面接に来た場合を例として考えてみましょう。
面接官から非常に難しい質問をされたとします。その状況を「意地悪な面接で嫌だなあ」と思うかもしれません。しかし「面接官も好きで意地悪をやっているのではない。業務の一環なんだ」ととらえることもできます。
そして面接官がした質問の捉え方によって、私たちの反応は変わってきます。おそらく前者では恐怖を感じる、自信をなくしてそのあとの質問にもうまく答えられないかもしれないですが、後者では、質問に何とか対応しようと冷静さが保てるかもしれません。
このように、状況や相手の言葉や態度を見る視点を変えることを心理学では「認知的再評価」といいます。
5.いまに意識を集中させる
これは怒りが頭に湧き起こってきたときにも有効ですが、他の方法と異なるのは、以下のようなときにも効果が見られることです。
・怒りが長く続いているとき
・過去に起こった怒りにとらわれているとき
・よくない未来を想像しがちなとき
目の前にあるものを観察したり、目を閉じて聞こえてくる音を心の中で描写します。例えば「紙がこすれるカサカサという音がする」「足音がする」「電気がチリチリと鳴る音がする」などです。
これはマインドフルネスという瞑想プログラムでも用いられている方法で、今ここに意識をもってくることで、とらわれている感情から解放されることが目的とされます。
癇癪が抑えきれない…障害や疾病との関係は?
アンガ―マネジメントを試してみても、怒りの頻度や程度があまりにひどい場合どうしたらいいのでしょうか。
もちろん睡眠不足やストレスなどの日常生活上の習慣は怒りの要因として大いに関係していますが、以下のような障害や疾病が関連していることも考えられます。
ADHDとは、注意欠陥・多動性障害(または注意欠如・多動性障害)と呼ばれる、発達障害のひとつであり、不注意、多動、衝動性を主な症状としています。
ADHDの特性から生じる障害のひとつとして、行動のコントロールの障害があります。ADHDのある人は、刺激と反応の間にワンクッションを入れることが苦手な傾向にあります。つまり衝動性が高く、カッとなったらすぐに手が出てしまうといった行動もこのひとつとして考えられます。
また、ADHDの二次障害として、素行障害や反抗挑戦性障害を引き起こすことがあります。幼少期、就学期のころに、周囲から叱責や注意を多く受け、自分の行動が理解されないことから自尊心が下がることにより、反抗的な態度を取ることとなります。
幼い頃は反抗的な態度をとるにとどまっていても、年齢があがってくると徐々に攻撃性がエスカレートし、また周囲からの理解が得られず、攻撃性がさらに高まり、暴力行為や非行問題に走ってしまうことがあります。このような負の連鎖をDBDマーチといいます。
攻撃性のレベルが非常に高く、また高頻度で続く場合には間欠性爆発性障害である可能性が考えられます。
アメリカの精神医学会の発行する『DSM-5(精神障害の診断と統計マニュアル)』には、この障害について以下のように述べられています。
A. 下記のいずれかに現れる攻撃的衝動の制御不能に示される、反復性の行動爆発
(1)言語面での攻撃性(例:かんしゃく発作、激しい非難、言葉での口論や喧嘩)、または所有物、動物、他者に対する身体的攻撃性が3カ月間で平均して週2回起こる。身体的攻撃性の損傷又は破壊にはつながらず、動物または他者を負傷させることはない.
(2)所有物の損傷又は破壊、および/または動物または他者を負傷させることに関連した身体的攻撃と関連する行動の爆発が12カ月間で3回起きている.
B. 反復する爆発中に表出される攻撃性の強さは、挑発の原因又はきっかけとなった心理社会的ストレス因とはひどく釣り合わない.
C. その反復する攻撃性の爆発は、前もって計画されたものではなく(すなわち、それらは衝動的で、および/または怒りに基づく)、なんらかの現実目的(例:金銭、権力、威嚇)を手に入れるため行われたものではない.
D. その反復する攻撃性の爆発は、その人に明らかな苦痛を生じるか、職業または対人関係昨日の障害を生じ、または経済的または司法的な結果と関連する.
E. 暦年齢は少なくとも6歳である(またはそれに相当する発達水準).
F. その反復する攻撃性の爆発は、他の精神疾患(例:うつ病、双極性障害、重篤気分調節症、精神病性障害、反社会性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害)でうまく説明されず、他の医学的疾患(例:頭部外傷、アルツハイマー病)によるものではなく、または物質の生理学的作用(例:乱用薬物、医薬品)によるものでもない。6~18歳の子どもでは、適応障害の一部である攻撃的行動にはこの診断を考慮するべきではない.
注:この診断は、反復する衝動的・攻撃的爆発が、以下の障害において通常みられる程度を越えており、臨床的関与が必要である場合は、注意欠如・多動症、素行症、反抗挑発症、自閉スペクトラム症に追加することができる.
引用:アメリカ精神医学会/編『DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引』2014年/刊/医学書院
http://amzn.asia/dk8stI0
親が役割を放棄していたり、虐待にあっているなどの過酷な家庭環境にさらされている場合には、情動制御の弱さが見られるケースが多く報告されています。
というのも気持ちのコントロールは、他者とのあいだにある多様なやりとりによって、その方法を学ぶという要素が強いからです。
人は相手との関係の中で、「気持ちをなだめる方法を教えてもらう」「気持ちをコントロールしてうまくいく」という経験を経て学習していくものです。しかし、虐待や育児放棄をされ、養育環境の中で適切なやりとりが行われなかった子どもだと、その方法を学ぶことができず、気持ちのコントロールをする方法がわからないことがあります。そしてそれが大人になっても続いていくことがあります。
自覚できることがある場合、カウンセラーなどの専門家に相談してみることをおすすめします。人に危害を加えてしまうことがある、また対人関係が上手くいかないなどの具体的な悩みごとがあれば、その旨をしっかり伝えるとよいでしょう。
癇癪の治療が必要かわからないけれど、一度相談してみたい
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専門家の人に相談してみたいけれど、いきなり精神科やカウンセリングに行くのには抵抗がある…こういった悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
精神科やカウンセリングに行く前に相談に乗ってくれる機関があります。以下の相談機関では、こころの問題を含めた病気や生活の悩み事の相談に乗ってくれます。
病院の受信が必要かどうかわからないときや、ご家族や知人の方が相談したいときには気軽に利用してみましょう。電話で相談、受診先を案内してもらったり、場合によっては面接の予約をしての相談となることもあります。これらは各都道府県と政令指定都市に1か所以上設置されています。公的機関であるので相談料金は無料です。
・保健所
・精神保健福祉センター
以下のリンクからお近くの相談機関を調べることができます。
http://www.phcd.jp/03/HClist/index.html
保健所一覧|全国保健所長会
http://www.mhlw.go.jp/kokoro/support/mhcenter.html
精神保険福祉センター一覧|厚生労働省
癇癪の治療を受けたいと思ったら
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精神科医療機関とカウンセリングでは、問題に対するアプローチの方法が全く異なっています。精神科では怒りを鎮めるための処方箋を、カウンセリングでは根っことなっている認知の問題を解決するための治療が行われます。自分のニーズに合わせた機関へ行くことが重要です。
注意したいこととして、「医療機関では長時間のカウンセリングは行われない」ということが挙げられます。逆に、病院でしかできないこととは、薬の投薬と医学的な検査(血液検査や画像検査)の結果をふまえた診断です。これらを求める場合には、是非病院を訪れてください。
医療機関では、主に症状そのものの緩和のためのアプローチが行われます。主に投薬と生活指導が基本です。例えば、不安という症状に対しては抗不安薬を、不眠症状には睡眠導入剤や抗不安薬など症状を緩和するための薬剤を処方されます。
医療機関では【症状を聞く】→【診断を下す】→【投薬をする】という一連の流れで患者の病状を改善していきます。
病院によってはあまり長い時間をとってもらえないこともありますので、以下のような準備をしていくとよいでしょう。
◇メモを用意する
自分が困っていることとや、確認したいことについて事前に整理をしておきます。例えば、最近の体調、気持ち、仕事や学校のこと、家庭のことなどです。このように事前に自分の身に起きていることを整理したメモは、診察の場面で言いたいことをきちんと伝えるお助けツールになります。
しかし苦しいという悩みはあるものの、実際に言葉にできないこともあるでしょう。そのようなときには、以下の質問リストを参考することで、聞きたいことをリストアップしてみることをおすすめします。これは統合失調症の患者さん向けに作られたものですが、精神科を受診するすべてのの人が参考にして役立てることができます。
http://decisionaid.tokyo/
「質問促進 パンフレット」精神科外来での共同意志決定支援ツール|精神科外来における意思決定支援ツール開発・普及委員会
また、病院によっては精神科と心療内科が分かれていることもあります。精神科は精神的な症状のみでとどまっている患者を対象としており、心療内科は、身体的な症状が現れており、心理的な要因が考えられる場合に受診するのがよいでしょう。
カウンセリングでは、【話を聞く】→【何が問題となっているのか根っこを査定】→【心理的な療法】という流れで治療が行われます。医療的な治療と異なるのは、カウンセラーと相談者がともに問題解決の方法を探っていくという協同型の治療であるという点です。
また、病院に併設されていることもありますが、多くの場合は自由診療であるので、診療以外の費用がかかります。
カウンセラーは、意識的なものだけではなく、心の無意識的な働きについても考慮し、問題の原因を分析し、よりよい心の使い方や感情の向き合い方ができるような働きかけをしていきます。怒りについては、気持ちや行動の調整を妨げる原因によって、アプローチの方法は異なります。治療者によっても治療の内容は異なります。
前の章で紹介したような怒りに対する瞬発的な対処法についても学ぶこととなり餡巣が、怒りとうまくつきあうための心の土壌づくりがメインとなります。例えば、考え方の枠組みを変える認知行動療法や、身体そのものに働きかけるリラクゼーション療法、マインドフルネス療法などが行われます。
癇癪を起こす人の周りにいる方へ
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癇癪を起こしてしまう人の周りにいる人もつらいと思います。なぜなら楽しい、うれしい、悲しいなどすべての感情はその場に伝染していきます。特に怒りは強いエネルギーをもつ感情のために、ほかの感情よりも伝染しやすい性質があります。
周りの人たちはどのような心構えで本人と関わればよいのでしょうか。
怒りが抑えられないと「我慢が足りない」と捉えられがちですが、癇癪と我慢には関係性はありません。これは、空腹な人に対して「根性が足りない」といっているようなものです。
癇癪を起してしまう人は、爆発的な怒りをどうにかしたいと思っている一方で、気持ちをコントロールできず当たり散らしてしまう現状に対して葛藤を抱いています。癇癪は自分では「怒りを抑えられない」という状態のために、自分でも怒りの原因や対処法が分かっていないことが多く悩んでいます。
また二つ目の問題として、癇癪による二次的な問題があります。すぐに感情的になってしまうために人とうまく付き合えず、家族や恋人、友人との間の人間関係や、職場や学校における適応に問題を抱えていることが多いです。
そのような場合に、カウンセリングなど、他の人の支援を受ける方法を知らせるなど、解決したいという本人の支えとなる方法がないかを一緒にさがしてみるとよいでしょう。
怒りの感情は周囲に伝染するので、あまりに癇癪がひどい場合には、周りの人も大きな精神的ストレスを受けてしまいます。癇癪が起きているその瞬間には逃げることも考えてください。
周囲の人に明らかに非があった場合を除いて、本人の怒りのサンドバックになる必要はありません。大事なのは、周りにいる自分の苦しさがあると伝えた上で、自分の身を守るためにもその場を離れることがあると伝えておくことです。
職場などの場合には「逃げる」という選択をすることが難しい場合もありますが、怒っている人のいる場から物理的に離れるという勇気をもってみることも大切です。
また、あまりに癇癪が激しく、精神的につらい時や危害を受けている時には、ためらわず専門機関などに相談することも検討しましょう。
http://www.gender.go.jp/policy/no_violence/dv_navi/index.html
DV相談ナビ
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html
総合労働相談コーナーのご案内
まとめ
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感情とうまく向き合うことができれば、感情を使って建設的な行動をとることができるようになります。怒りをバネにして何かを成し遂げるといったように、怒りは目的に向かって行動するきっかけにすることも可能です。
わたしたちを怒らせるものの正体は「譲ることのできない価値観」です。
しかし「こうあるべき」という価値観が大きすぎると、現実を受け入れにくくなってしまいます。自分がどのような「こうあるべき」という価値観を、どの程度望んでいるのか、それをお互いに伝え合うことができれば、職場や家庭での人間関係も良好になるかもしれませんね。