子育て情報『若い女性に多発する、「思春期やせ症」のメカニズムとは』

2017年11月5日 14:00

若い女性に多発する、「思春期やせ症」のメカニズムとは


食べることが苦痛な子どもたち

若い女性に多発する、「思春期やせ症」のメカニズムとはの画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10170000166

私は大学附属病院小児科で「思春期やせ症」(神経性無食欲症)の子どもたちを見てきた経験があります。

思春期やせ症というのは、思春期の子どもに起こるいわゆる拒食症のことで、栄養不足によって、無月経、低血圧、内臓の障害、骨粗しょう症など、様々な異常が生じるだけではなく、時には死亡することもあります。患者は小学生から高校生までいました。

私が出会った「思春期やせ症」の保護者、特にお母さん方はとても子ども思いの方々でした。お母さん方は、子どもの健康のために様々な努力をしていました。

例えば、子どもが見て食べたくなるように、色どりや形を豊かにした食事を作っていました。それでも子どもは、食べることにまったく興味を示さないのです。

また、おもちゃを買ってあげるなどのご褒美を示しながら少しでも食べさせようとしますが、子どもは口を開こうとしません。
食べることが苦痛なようです。

何も食べないと激しい空腹感に襲われ、食べられるものはなんでも口にしたくなる健康な食欲とは大違いです。

食べなければ年齢相応の食事量を満たすことができずやせていきます。体重が一定の水準を切ると入院する必要も出てきます。重症になるとトイレも自力で行けません。歩くという行為だけでも心臓が止まる可能性があるからです。

自力で食べられなければ鼻からチューブを入れて栄養物を胃に流し込まなければなりませんが、子どもたちはこの処置を嫌がります。


発達段階の若い女性に起こる、思春期やせ症

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なぜ子どもたちはこんなにも食べることを拒否し続けるのでしょうか。
そして、思春期やせ症が男性ではなく女性に多発するのは、なぜなのでしょうか。私は、ちょうど発達段階にある若い女性の母性に、その原因があるのではないかと考えています。私は、視覚系の研究に従事していた頃、出産前後の母子ネズミを扱っていました。そこで、母性を強く感じる出来事がありました。

ある時、母ネズミと生まれたての子ネズミたちを放置してしまったことがありました。

ネズミの乳首は10個ですので子の数は10匹程度が適切ですが、生まれた子ネズミは20匹ほどいました。

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