子育て情報『[第1回]「同じ」ことが当たり前だなんて、誰が言い切れるの?ASDの私が、学校の外に出て教わったこと』

2017年11月17日 16:00

[第1回]「同じ」ことが当たり前だなんて、誰が言い切れるの?ASDの私が、学校の外に出て教わったこと


言葉と数字、得意・不得意の大きなギャップ

現在もライターという、言葉を扱う仕事をされている鈴木さんですが、幼少期の頃から文字や言葉への親しみが強く、学校でも国語・英語といった教科が大の得意だったそうです。

鈴木希望さん(以下、鈴木): 好きな遊びが、国語辞典の「あ」からの内容を黙々とノートに書き写すこと。私には、文字や言語へのこだわりがあるんだと思います。

反面、算数・数学は大の苦手でした。おそらく算数障害なのでしょう。1桁の計算もすぐに間違ってしまうぐらい、数字や計算記号そのものを認識しにくい認知特性があるんです。

[第1回]「同じ」ことが当たり前だなんて、誰が言い切れるの?ASDの私が、学校の外に出て教わったことの画像


小学校低学年の頃は、周囲との差はあまり大きくありませんでしたが、小学校高学年、中学、高校と計算問題の難易度が高くなるにつれ、得意科目との差が大きく目立つようになっていきました。

当時は自身の発達障害についての認識もなく、「なんでこんなに間違うんだろう」、「勉強不足に違いない」と思いながら必死に算数・数学の勉強に勤しんでいたとのこと。


鈴木: 曖昧さのない“理数系”の世界が大好きで、数学の勉強自体はすごく楽しんでやっていたんですよ。

それなのに学校では、国語・英語が99点で数学は3点みたいなテスト結果が返ってきて、「好きこそものの上手なれ」の反対というか、叶わぬ片思いみたいでひどいですよね(笑)


「同じ」ことが当たり前だなんて、どうして思えるんだろう…他人との考え方の違いに苦しんだ学校生活

学校生活では、他にもクラスメイトとのコミュニケーションや集団行動に難しさを抱えていたという鈴木さん。みんなと同じことを同じタイミングで行うことが強く求められる学校生活に、疑問や苦痛を感じながら過ごしていたそうです。

鈴木: 自分が感じたり考えたりすることが、本当に他の人もそうかという確信が持てないんです。だから、「こう言われたらこの人は嫌だろうな」とか、「他の人も自分と同じように思っているだろう」といった感覚がわからない。結果、みんなから「冷たい」「直しなさい」って責められてしまうんです。

小学校の人間関係、特に女子の中では、友だちと共感できないことでトラブルになりやすいじゃないですか。相手を否定するつもりはなくても、自分はそれが好きじゃないと言っただけで「否定された!」と捉えられます。
特に、小学校3~6年生頃の風当たりがきつくて、当時は辛かったですね。

関連記事
新着子育てまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.