2017年12月8日 14:00
ADHD治療薬インチュニブ(グアンファシン)の効果や副作用は?ストラテラ、コンサータとの違いも解説
6歳未満、18歳以上の年齢における有効性・安全性は確認されていません。
インチュニブの副作用のリスクと対処法
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161012836
インチュニブには、いくつかの副作用が認められています。
販売元であるシャイアージャパンによって国内での承認時に行われた臨床検査では74.8%に副作用が認められました。主なものは、傾眠(うとうとする)57.5%、血圧低下15.4%、頭痛 12.2%でした。
インチュニブ服用時に特に起こりやすい副作用としては、低血圧、徐脈(心臓の拍動数が異常に減少する)、鎮静、傾眠があります。インチュニブの成分であるグアンファシンはもともと血圧を下げる薬として使われていたこともあり、服薬中の血圧の変化には注意が必要です。
重大な副作用としては次のような事例が挙げられます。
・低血圧(5%以上)、徐脈(5%以上)
血圧の低下や、脈拍の低下により失神につながることがあります。
インチュニブ服用中は血圧の変化に気を配りましょう。
・房室ブロック(0.5%以上)
徐脈の一種で、心臓がリズミカルに血流を送る働きに異変が生じることを言います。房室ブロックが悪化すると失神を起こすことがあります。
・失神(頻度不明)
低血圧、徐脈が悪化すると失神が起こることがあるので観察を十分に行い、めまいやふらつきなどの異常が認められた場合には主治医に相談しましょう。
副作用を抑えるためには、適切な使用方法を継続することが重要です。特に、次の2つに注意しましょう。
・毎日飲む
毎日欠かさず飲むことで、効果が正しく出るだけでなく、副作用の防止にも関係します。グアンファシンは血圧を下げる働きがあるため、適切な量を安定したペースで飲まないと、前述の副作用が起こるリスクが高まるからです。
万が一飲み忘れた場合は、主治医に相談しましょう。
・服用を勝手にやめない
いきなり服用を中断すると、一時的に血圧が上がったり、脈拍数が増加したりすることがあり、海外においては高血圧性脳症(急激な血圧上昇で頭痛、吐き気、けいれんなどが 生じること)に至った例が報告されています。
その他、こまめな経過観察をして、少しでも気になることがあれば主治医に相談しましょう。
https://www.shire.co.jp/-/media/shire/shireglobal/shirejapan/pdffiles/product%20information/intuniv-3.pdf?la=ja-jp&hash=A3CE1C0ED81ED06CB0D6074FC666F90D95278179
参考:使用上の注意の解説 P.32│シャイアージャパン
http://amzn.asia/1aDrK5V
参考:『注意欠如・多動症-ADHD-の診断・治療ガイドライン 第4版 』(ADHDの診断・治療指針に関する研究会 齊藤万比古編/株式会社じほう)