2018年8月10日 11:00
子どもが病院を嫌がったときは「代理受診」を。病院とつながり続けるメリットとは?親のケアや将来の年金にも関わる!?
孤立しがちな子育ての伴走者としての医療
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11038023830
娘が小2で不登校になったとき、母子2人きりの家庭だったわが家は、周りに理解者も味方もなく、たった1人で混乱と不安の中に突き落とされたような気持ちでした。
のちに親の会でたくさんの仲間に出会いましたが、子どもが不登校でも発達障害でも、学校や相談機関との対応を引き受けることになるのはほとんどが母親。子どもからやるせない気持ちやときには暴力をぶつけられるのもやはり母親が一番多かったのです。
そんな母親たちは孤独で疲れ切っており、親の会で初めて話すときはポロポロと涙をこぼす人も多く、「自分自身が精神的に病んで精神科に通っている」という声もよく聞きました。
子どもが学校に行かなくなったとき、病院を受診する家庭が多いと思います。私の場合、自分自身が精神科にかかっていたので、同じ総合病院内の児童精神科医を紹介してもらえ、娘もすぐに医療につながることができました。
学校からは登校を迫られる中、娘の主治医は「今は無理に登校させるべきではない」という意見書を書いてくれたり、私たち親子が疲れ切ったときにはリフレッシュのために入院させてくれたりしました。
また、私の精神状態が悪化して「死にたい」と訴えたときには、児童相談所での一時保護や入院を提案してくれ、まさに最後のセーフティネットとして助けてくれたのです。
こういった難しい子育てに臨む親は追い詰められ、孤立しがちです。医療機関にはそういった親に寄り添い、共に歩む支援者としての一面もあるのだということに気づくことができた体験でした。
代理受診をチャンスに変える
わが家もそうですが、同じ境遇に置かれた人たちの悩みで多いのが「子どもが病院に行きたがらない」ということです。娘も3度の入院を終えるまでの最初の1年半くらいは素直に病院についてきていましたが、次第に「自分はどこも悪くない」「病院は嫌い」と言って行かなくなってしまったのです。
これは親にとってなかなか心折れることで、「本人が行かないのならしょうがない」と通院をやめてしまう人も。でも私は、1人で代理受診を続けました。そしてそれは、思わぬいい結果を生み出してくれることになります。
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10132112124
多くの病院は代理受診を認めてくれます。