「なんでオレが」後遺症に苦しむ息子。葛藤する親子の心が壊れないために、今必要なこと
風邪とは違う…本人にしかわからない頭痛

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寒くなってきたせいか、リクが頭痛を頻繁に訴えるようになりました。
中学3年でくも膜下出血になり、後遺症に悩まされてきたリク。風邪などの頭痛とは違い、頓服薬の痛み止めも、一時的な回復だけで根本的な治療はありません。

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どんなに「代わってあげたい」「わかってあげたい」と思っても、リクが感じている苦しみや痛みは本人にしかわかりません。
何か手がかりはないかと情報を集めてみますが、先が見えてくる訳でもなく、いろいろな思いが押し寄せてきます。
小さく生まれたリクに願ったこと
リクは未熟児で小さく産まれました。16歳になった今は身長180センチ。大きく育ちました。
健康で元気に…という願いは、後遺症の高次脳機能障害があらわれたことで、叶わなくなってしまった部分もあります。実際に、リクは多くのことを諦めてしまいました。
努力しても実らないこともある、時間は残酷にも平等だ、という厳しい現実から、母親の私の心にも不安が巣食うことがあります。
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そんな日が来たら、私はなんと答えるのでしょうか…
「前向きにポジティヴに…!」という励ましは、ツライものでしかない、そんなときもあります。その言葉も相手も強く拒絶し、世の中を厭うほどの気持ちにかられてしまうものです。
今は、気持ちが上を向いたかと思うとまた沈む、という日々を繰り返しています。そしてリクもまた、私と同じく前だけ向いているわけでもないようです。みずみずしい年頃でもある分、自分ではどうにもならない体の不調に嫌気が差しているのが伝わってきます。
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受け止める、認める、できないことを手放す…というのはリクにも私にも簡単なことではありません。
だからこそ今、不安からあえて目をそらし、肩の力を抜く時間も必要かもしれません。時間がかかっても親子で前進するには、当分「頑張れ」は禁句です。リクにも私にも…。