「俺だけ大変」の思い込みで逃げていたADHD息子。20歳でぶつかる暗記の壁!
「漢字のテスト」が苦手だった息子
息子リュウ太は、小学校低学年の頃から漢字のテストが大の苦手です。
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前日に書き取りをした漢字でも、テストになるとなかなか思い出せず、「自分はどうして漢字を覚えていられないんだろう?」「みんなのように記憶できないのはなんでだろう?」と、悩んでいるようでした。
中学生になってから「漢字が苦手な理由」が判明!
そんな息子が、中学3年生になった時のこと。
受験勉強をしていても国語と英語がアウトな感じで、「暗記ものはダメだ…」とあきらめていました。そんな中、息子が「漢字の勉強についての思い」を打ち明けてくれたのです。
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「自分は小学生の時から、漢字を正しく記憶することが難しかった。
漢字を間違えて覚えてしまったり、熟語の問題では漢字の形やイメージがちっとも浮かばなかったりした」という息子。そして、こりゃダメだ!と思い、国語がキライになっていたというのです。
そういえば、当時…
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息子のノートやドリルは、9分の1が真っ白でした。漢字が苦手でできないとなると、ヤル気も起こらず…。「どうせ覚えられないなら、努力してもムダだ」と思ったり、「ボクは字がうまく書けないから、書くことが苦痛だ」と思ったりして、落ち込んでしまうんだそうです。
1年間でノート1冊を使い切らないくらいのやらなさでした。トホホ~(涙)
だけど…数字のイメージはすぐに浮かんでくる!
息子は国語はまるっきしダメでしたが、計算は得意でした。
それは、数字がくっついたり、減ったり、増えたりするという「数のイメージ」ができるからなのだそうです。
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どんなイメージなのか私には分かりませんが、毎朝テレビの時計表示の数字を見ると、勝手に計算してしまうのだそうです。それは自分でも止められなくて、ご飯を食べながら箸休め的に画面を見ただけでも、そこに数字があると計算を始めてしまうんだとか。
看板やチラシなどを見た時も、目に入ったものの中に数字が並んでいるとつい足し算や掛け算をやってしまうので、たまにやりすぎて疲れることもあるそうです。
計算は得意なのに、暗記が苦手なのはどうしてだろう?
しかし、計算だけで高校受験がうまくいくこともないため、息子は暗記ものの勉強ができないことに悩んでいました。発達障害の告知をしていたので、息子自身「これもADHDの特性なんだろうか?」と思っていたようです。でも…息子は「発達障害だからという理由だけで、暗記が苦手」なのでしょうか?
もちろん、発達障害の特性ゆえできないこともあったでしょう。
でも、きっとそれだけではない…。
特性によって、いろんな困りごとや、できないことが積み重なり、いつか息子は「きっとできない」と自信を失ってしまっていた。そしてそれゆえ、努力することもせずあきらめてしまっていた。だから、覚えることができないのではないか…。私には、そう思えたのです。
息子には、早く結果を出したくて、功を焦ってしまう特性があります。うまくいかないことがあると「はい、次!」となってしまい、あきらめるのが早い。
うまくスタートできるものにだけ集中してエネルギーを使うので、この特性が「本当は、頑張れば暗記できる」という可能性を遠ざけてしまっていたように思います。
「みんなも勉強している!」息子がようやく気付いたこと
そこで、私は息子にこんなことを伝えてみました。
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熟語も本当にいっぱいあって覚えるのは一苦労だけれど、予習復習やくり返し学習の積み重ねによって習得していくもの。だから簡単に覚える人なんていないし、みんなくり返し学習をして、何度も確認しながら進んでいるんだよという話をしました。
すると息子は「え?みんなそんなに勉強してるの?」と驚いていました。どうも、自分以外の人は記憶力がいいから、書き取りを1日やった程度で覚えられているんだと思っていたようです。
そして「みんなもそれなりに大変な思いをして暗記してるのか!オレもやればできるかな?」と気が付いたようでした。
今年、息子は国家試験に挑戦中!
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万年怠け者の息子は、どの程度やれば「努力」になるのかが分からないようでしたが、その後「本当に努力が必要な場面」に遭遇しました。高校時代の赤点回避のための勉強と、今年受ける整備士の国家試験です。
今まさに国家試験の受験勉強中な息子は、二十歳になった今も「みんなみたいにスラスラ覚えられないんだよ!クソー!」と弱音を吐いています。グチグチ言う性格は相変わらず…(笑)。
それでも、試験対策の特別授業を受けながら毎日少しずつ勉強して、点数が上がってきているようです。
「暗記が苦手な子は時間をかけて進めていくか、コツコツが苦手だから一気に詰め込みで試験に挑むか…しかないよね」と、私も励ましています。これ、一応私なりの応援なんです(笑)。期待しすぎてプレッシャーにならないように、少し突き放して影で応援することにしています。
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