子育て情報『当事者の子ども自身に読んでほしい本から支援の手だてまで。ちょっとしんどい毎日に、ヒントをくれる本』

2019年6月7日 07:00

当事者の子ども自身に読んでほしい本から支援の手だてまで。ちょっとしんどい毎日に、ヒントをくれる本


中学生の発達障害当事者が綴る、心の様子ー『発達障害な私の頭の中。』

著者は軽度の自閉症やHSPで、うつ病や不登校も経験している中学3年生です。物事の捉え方や苦手なもの、自分の心の状態や経験談などが自らの言葉で綴られているほか、過去のエピソードを家族とともにどのように乗り越えてきたのかが母との対談によって記されています。味方となって接してくれる周囲の人々への感謝なども綴られており、繊細であたたかい著者の心の様子があらわれています。

普通とは何か、いじめをなくすにはどうしたら良いのかなどの答えを出すのが難しいテーマについても、これまで乗り越えてきたことや自己分析を踏まえながら丁寧に考え、綴っています。発達障害やうつ病でつらい思いをしているお子さまに接する大人も、自分自身やクラスの友だちとの関係で悩む子どもも、読むと新しい視点が得られそうです。

物語をかくことが好き、という著者。物語の短編集のように、著者の心の様子が詰まった一冊です。



生きるのがしんどい...そう感じる環境にいる子どもたちへー『生きる冒険地図』

この本は、さまざまな理由で頼れる大人が周りにおらず、「生きるのがシンドイ」と感じている子どもたちのために描かれたものです。手書きの文字とイラストで構成されており、必要なときに必要なページだけ開けばいい、まさに生きるための地図のように使える一冊です。著者は心の不調や発達に凸凹のある親とその家族、子どもたちを応援する活動を行うNPO法人に所属しています。

誰かに悲しい言葉をかけられたらどうしたらいい?怖いと感じたときはどうしたらいい?学校生活でピンチのときは...?など、子どもが一人で抱え込んでしまいそうなさまざまな場面について、対処法が柔らかいイラストとともに描かれています。描かれる対処方法はどれもとても具体的ですが、ときには肩の力を抜いて考えられるようなものも。

保護者の精神障害や家族の不和で悩む子どもにはもちろん、自分で自分を守りながら生きていくという観点では、今が息苦しいと感じている多くの子どもたちにとってヒントになる情報が詰まっています。


心理発達相談に特化した、相談支援のガイドブック『発達が気になる幼児の親面接』

子どもたちが特性に合わせた適切な支援を受けるため、またその家族の生活を支えるためにも、心理発達相談は非常に重要です。本書は、相談支援の中でも子どもの心理発達相談支援に焦点を当て、そのポイントをまとめた支援者向けのガイドブックです。

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