ビバンセとはどんな薬?ADHDのある子どもに処方される薬ビバンセの効果や副作用などを詳しく解説!
しかし、ビバンセがプロドラッグであり依存リスクが軽減されているとはいっても、体内でアンフェタミンへ変化する物質であるということになりますと、患者さん側の思いとしても慎重になるでしょうし、患者さんが不安を感じる薬剤については医師も慎重になりがちです。
日本では、海外に比べて厳格な流通規制を敷いていますし、添付文書にも「使用実態下における乱用・依存性に関する評価が行われるまでの間は,他のADHD治療薬が効果不十分な場合にのみ使用されるよう必要な措置を講じること」と書かれています。
これらの理由から、当面はビバンセの使用は、アメリカなどとは異なり他のADHD治療薬が効果不十分な場合に限定されることになると思われます。
ビバンセの副作用
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11038022224
ビバンセの安全性を確かめる試験では172例中、154例(89.5%)で有害事象が認められました。有害事象は、その試験に参加している間に生じる有害な事象、ということで、必ずしも薬剤との因果関係があるわけではありません。特に注意が必要なのは、頻度の高い副作用、プラセボに比べて有意に高い頻度で認められる副作用です。
代表的な副作用は、食欲減退 136 例(79.1%),不眠 78 例(45.3%),体重減少 44 例(25.6%),頭痛 31 例(18.0%),悪心 19 例 (11.0% )でした。
成長期のお子さんですので、一番頻度も高く、ご心配になるのは、食欲減退、それに伴う体重減少でしょう。
特に、薬剤が作用している昼の食欲が下がりますので、朝食や夕食、あるいは薬が切れてきた時間の間食などで補う必要があることもあります。
以下に挙げる副作用は、安全性を確かめる国内外のいずれの試験でもあらわれていないため頻度は不明ですが、可能性として考えられるので注意が必要です。
・ショック,アナフィラキシー
・皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)
・心筋症(頻度不明)
・依存性(頻度不明)
ADHD薬の一覧表
ADHDの処方薬といっても、仕組みや効き方はそれぞれ違います。
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まとめ
ADHDの治療薬として新たに承認されたビバンセについてご紹介しました。