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夢の整備士見習いになるも職場で大失敗。落ち込むADHD息子に、先輩が大切なことを教えてくれて…【後編】

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アルバイト経験で「ほう・れん・そう」が少しずつできるようになってきた息子


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人にうまく話を伝えることができなかったADHDと広汎性発達障害がある息子リュウ太ですが、16歳からラーメン屋とスーパーマーケットの陳列のアルバイトを経て、失敗の報告、商品の状況や状態を先輩や責任者に適切に連絡することが、少しずつできるようになっていきました。

「21歳になった息子にアルバイトの経験で『ほう・れん・そう』ができるようになった理由について聞いてみた!」第2弾です。

「働き始めたばかりのときは自分から『ほう・れん・そう』なんかできないよね。聞かれたことに答えるので精一杯だし」という21歳のリュウ太。

「場所や人に慣れてから、自分の仕事の優先順位を考えるようになって、『ほう・れん・そう』や提案もできるようになったな~」と言います。職場でのコミュニケーションも、やるべきことの優先順位を考えるのも、発達障害のあるリュウ太にとっては苦手要素が多く全部いっぺんにはうまくいかなかったようです。

心配要素多数だった息子もいよいよ社会人!整備士見習いに


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現在は車の販売店に就職して整備士見習いとなったリュウ太。高校時代のスーパーマーケットのアルバイトがヘルニア気味でできなくなってから、今の自動車販売店の整備助手、雑用のアルバイトとして2年間雇ってもらい、卒業後にそのお店に就職しました。


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...とお伝えすると必ず聞かれるのが「ADHDなのに車の整備なんかできるの?リュウ太君が整備したその車、大丈夫なの?」です。

それは心配になりますよね。私だってリュウ太が整備したバイクに乗るときはドキドキしましたから、その質問とても分かります(笑)


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リュウ太に聞いてみましたら「整備は人の命に関わることなので、目の前のことにすごい集中して緊張しながらやっている」ということでした。安全確認は必ず2人以上で行い、ミスはその場で報告するのが鉄則!の仕事なのだそうです。
先輩と相談し、1つひとつ確認しながら作業を進め、書類も確認して...と仕事を丁寧に進めなくてはいけません。「ほう・れん・そう」ができないと務まらない職場なんだそうで、もし報告を怠ったら一度のミスでクビ!という職場です。

「今はどんなことでも、『ほう・れん・そう』するようになった」と言います。そのきっかけには、こんなことがあったそうです。

任された業務で大きな失敗...クビ覚悟で謝罪したときの先輩たちからの言葉


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まだアルバイト時代に、お客さまの車をお店のビルの3階パーキングから整備ドッグに移動させる仕事を与えてもらったときのこと…

勉強や運動は苦手だけど運転には自信があり「任せてください!」と意気揚々と返事をしたのに、大切なお客さまの車を柱にぶつけてしまうというあってはならない失敗をしてしまったのです。凹んでしまった車体…。

「やってしまった...ヤバイ!」焦りと後悔と申し訳ない気持ちが一度に襲ってきてアタフタしてしまったけれど、先輩や責任者に正直に報告、お客さまにお詫びしなければ!とすぐに直接お詫びして修理をお約束し、許していただいたのだそう。



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「報告書を提出して、これは確実にクビだな~…って覚悟したんだけど怒られなかった。先輩たちが教えてくれたんだ。先輩たちもみんないろいろな失敗をしてきているんだって。

だから気にしなくていいよって。逆にミスを隠されるほうが恐いから、小さいことでもなんでもいいから報告してくれたほうがいいんだって言ってくれた。そこから失敗の報告が恐くなくなった」とリュウ太は言います。

これから社会の中で生きていく息子を、母はそっと見守りたい


“ほころびが広がる前にきちんと報告、連絡、相談することが大事なんだとわかった”と話してくれたとき、母は息子がきちんと社会の中で生きていける人間になってきていると感じました。


「ミスを報告して許してもらえることで、次も報告しやすくなる」これによってヒューマンエラーを最小限に抑えて安全を提供するんだって、母も学びましたぞ!伝えることがヘタだった息子ですが、コミュニケーションが必要とされる場面にたくさん遭遇したことで、少しずつ鍛えられてきたんだと思います。実践の機会がやっぱり大切なんですね。

息子を育てる中で急成長したと感じたのが、アルバイトをはじめてからです。
10代後半は親は見守るだけ…ほとんど社会に育ててもらったな~と感じるのでありました。

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