子育て情報『尽きない対人関係トラブル。大学、就活、職場でも―ー発達障害の私の、ひきこもりニートへの道』

2021年1月20日 08:00

尽きない対人関係トラブル。大学、就活、職場でも―ー発達障害の私の、ひきこもりニートへの道


短期留学時、クラスメートとぶつかる

大学3年のとき、私はアメリカの大学に短期留学をしました。私の所属する大学とアメリカの大学の提携のもと行われる短期留学プログラムです。私が学んだのはテクニカル・コミュニケーションという、論理的なコミュニケーションを学ぶ科目で、授業は英語で行われました。

英語が得意で理屈っぽかった私にとって、テクニカル・コミュニケーションという分野はとても知的好奇心を刺激されるものでした。

人の表向きの言葉と内心がどこかズレていて「空気を読む」スキルが必要な日本と違って、アメリカでは言うほうも聞くほうも言葉のままに解釈します。また、アメリカの大学では学生は勉強熱心なほうがカッコいいと捉えられていて、学生同士の初対面の挨拶には必ず「あなたの専攻は何?」という問いが含まれました。そうした日本とアメリカの文化の違いもあって、私は水を得た魚のようでした。レポートなどでも毎回トップクラスの好成績をあげていました。


しかし、そんな私に対して陰口を浴びせる日本人学生のグループがいました。一番前の特等席で教授に質問しては「Good question!」とか言われている私の背中に向かってヒソヒソと「きもい」とか「がっついてるよね」とか言うのです。

嫌がらせを先導しているのは一人の女子学生でした。仮にAさんとします。Aさんたちグループは私の所属大学の、テクニカル・コミュニケーションを專門とする講座から単位取得にあたっての義務として送り込まれてきた人たちでした。

あとになって思いましたが、自分たちが普段からみっちりトレーニングしているテクニカル・コミュニケーションの分野にぜんぜん関係ない学生が紛れ込んできて自分たちそっちのけで注目を浴び、好成績をあげたら、そりゃあ皆が面白くないのも自然なことかもしれません。

こうした私が嫉妬を受ける背景があったことに加え、Aさんと私は本当にたまたまですが知り合いで、悪いことにもともと折り合いの悪い同士でした。高校のとき同じ高校に通っていて、クラスメートになったことがあったのです。


高校の頃、数人で強固な仲間意識のあるグループをつくり、いつもなにやら私には理解できない内輪ネタで耳打ちしあったり大きな声で盛り上がったりしいるのがAさんで、私はよく彼女たちのことを非常に冷ややかな目で見ていました。当時発達障害の自覚がなかった私は「ねえ、何がそんなに面白いの? ちょっと静かにしてくれる?」

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