娘との外出は癇癪との闘い!?落ち着けるために電車内で動画を見せれば「成長によくない」と聞こえてきて…
バスが乗れず家から駅まで50分歩く日々
娘は2歳のころ、乗り物で癇癪を起こすことがしょっちゅうでした。中でも特にバスが苦手でした。電車よりも人の密度が高いからかもしれません。バスで癇癪を上げてしまうと逃げ場がないし、電車よりも狭い空間なのでより目立ってしまいます。
私は娘とバスに乗るのを諦めて、駅まで歩いていました。しかし家から駅までおよそ50分。足早でも40分。途中で坂道も多いので、ベビーカーを押しながら毎回汗ダラダラでした。
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ママ友親子と遊んでも早めに帰る
入園前はいつも娘と2人っきり。なので、ママ友親子と久しぶりに遊ぶ日はとても楽しみにしていました。しかし親しくしていたママ友は少し遠くに住んでいたため、お互いの中間地点までバスや電車を使う必要がありまた。まず駅まで50分かけてベビーカーを押し、電車の中では癇癪を起こさないかずっとソワソワ。途中で癇癪を起こし、持ってきたおもちゃを電車の中でぶちまけたことが何度もありました。待ち合わせ場所に着くころには恐らく老け込んだ顔になっていたことでしょう。
そして問題は帰宅時間。夕方近くになってくると電車も混み始め、人混みが嫌いな娘は癇癪を起こす可能性が高くなります。
人混みの中のベビーカーを想像するだけでもゾッとするのですがそこに癇癪が加わるともうこの世の終わり。そして駅から家までまた50分かけて歩かなくてはいけません。ママ友親子には悪いと思いながらも、私はだいぶ早めに帰っていました。
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「動画ばかり見せてたら成長によくないらしいよ」
電車で癇癪を起こしたときに一番効果的だったのは、スマホの動画でした。音量はオフにしていたものの、外で子どもに動画を見せるのは多少なりとの罪悪感はありました。しかしこれが周りに迷惑をかけない一番の方法。とある日、娘がいつものようにぐずり、スマホで動画を見せていたときのこと。
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向かいに座っていたおばあさんは、目の前にいる私たちを見ながら話していました。
私の視線に気づき、気まずそうにおばあさんの話しを止めるおじいさん。
娘はこの時期とても言葉がゆっくりだったため、おばあさんの「動画ばかり見せたら成長によくないらしいよ」という言葉が、ずっと頭の中でグルグルしていました。
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双子の女の子たちに心が救われる
いつものように電車で娘が癇癪を起こしていたときのこと。おもちゃを出してもおさまらない娘。
動画を見せたいけど、この間みたいに誰かに言われたら…どうしようと焦っていたそのとき。
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前に座る双子の女の子たちが、娘を見て「赤ちゃん可愛い」と話していました。恐らく娘は身長が低いので、2歳でも赤ちゃんに見えたのでしょう(笑)
女の子たちは8、9歳くらいだったかと思います。そんな言葉を言ってくれるなんて、なんて心優しい女の子たちなんだ…!と感動しました。
女の子たちの言葉にとても心が救われたのを覚えています。
バスに乗れなかった娘は今
そんな娘も、3歳を過ぎたころから大人しく電車やバスに乗れるようになりました。駅まで時間をかけて歩いていた日々。今となっては懐かしいです。大人しく乗れるようになったものの、4歳になった今も混んでる電車やバスは少し苦手なよう。そのため今も帰宅はなるべく早くしたり、混みがちな急行より各停を使ったりしています。
また、人の目線を敏感に感じとってしまう娘。電車で向かいの席に座っているおばあちゃんが温かい目で娘を見ていても、それが恐怖に感じるようでよく自分の顔を手で隠しています。
娘にとってのストレスは多少なりともまだありますが、もう激しい癇癪はなくなり、動画やおもちゃは必要なくなりました。
娘が幼かったころ、双子の女の子がかけてくれたような優しい声かけや席を譲っていただいたことが度々ありました。私も小さなお子さんを抱えているパパママがいたら少しでも気づいてお手伝いできたらと思います。
執筆/とまぱん
(監修:三木先生より)
お子さんもお母さんも、二人とも大変な思いをしてこれまでやってこられたんですね。凸凹のある子どもたちは、自分に向けられている視線に敏感だったりします。人が多いところが苦手な理由は、たくさんの刺激以外にそういうところにあるのかもしれませんね。世の中の人がみんなその双子の女の子たちみたいだったら、もう少し過ごしやすくなるかもしれません。そういう社会になっていくことを願ってやみません。