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発達性協調運動症(発達性協調運動障害)の原因は?発達障害との関連はあるの?【専門家監修】ーーマンガで学ぶDCD

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発達性協調運動症(発達性協調運動障害・DCD)の診断と発達障害の関係は?

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発達性協調運動症(発達性協調運動障害・DCD)のはっきりとした原因は、まだわかっていませんが、いくつかの原因が検討されています。

また、発達性協調運動症は、限局性学習症(学習障害)、自閉スペクトラム症、ADHDと併存することがまれではないと言われています。上記との併存が多くみられるため、なんらかの共通する遺伝的要因があるのではないかと言われています。また、上記のような障害のある子どもは定型発達の子どもより、発達性協調運動症を発症する可能性が高いと言われています。

https://www.smilenavigator.jp/asd/abc/04.html
参考:自閉スペクトラム症に併存しやすい疾患・障害|こころの健康情報局「すまいるナビゲーター」

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-03-005.html
参考:ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について|厚生労働省e-ヘルスネット

DSM-Ⅴでは発達性協調運動症は、5歳から11歳の子どもでは、5~6%が発症する、また、女児より男児のほうが発症率が高いといわれています。

発達性協調運動症とADHD(注意欠如・多動性障害)との関係


ADHDのある子どもがよくころんだり、物にぶつかったりしてしまうのは、ADHDによる注意散漫や衝動性に原因があるのか、それとも発達性協調運動症によってなのかを注意深く観察する必要があります。

ADHDと発達性協調運動症との境界についてはDSM-5には特に記載がありませんが、ICD-11では衝動性や不注意のために物や人などにぶつかりやすい子どもを発達性協調運動症と診断しないようにとの記載があります。子どもの運動に対する困難さ、不器用さは必ずしも、ADHDだけが原因、発達性協調運動症だけが原因というわけではなく、両方が原因となっていることもあります。
海外からは、ADHDがある男児の場合、発達性協調運動症との併存確率は30~50%ほどの可能性がある言う報告もあります。

発達性協調運動症とADHDの、二つを併発している場合は、DAMP症候群(deficits in attention, motor control and preception/注意・運動制御認知における複合的障害)と呼ばれることもあります。

https://journal.jspn.or.jp/jspn/openpdf/1230040214.pdf
参考:ICD-11における神経発達症候群の診断について|公益社団法人日本精神神経学会

https://doi.org/10.11251/ojjscn.52.5
参考:注意欠如多動症児の協調運動機能が行為選択に及ぼす影響|J-STAGE

発達性協調運動症と限局性学習症・学習障害(SLD・LD)との関係


限局性学習症・学習障害(SLD・LD)は、読み書き能力や計算力などの算数機能に関する、発達障害の一つになります。限局性学習症には、読字の障害を伴うタイプ(ディスレクシア)、書字表出の障害を伴うタイプ(ディスグラフィア)、算数の障害を伴うタイプ(ディスカリキュリア)の三つがあります。

日本語の読み書きに関しては発達性ディスレクシアの診断やアセスメント方法が確立され、音韻処理に基づく介入が行われている場合が多いですが、発達性協調運動症がある子どもの場合は音韻処理だけでは説明できず、診断、アセスメント、介入方法が異なるといわれています。

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-03-004.html
参考:学習障害(限局性学習症)|厚生労働省 e-ヘルスネット

発達性協調運動症と自閉スペクトラム症(ASD)との関係


自閉スペクトラム症(ASD)がある子どもは、コミュニケーションが苦手だったり、感覚の過敏をともなったり、苦手なことでパニックになってしまう、見通しが立たないことに不安を感じてしまうなどがあります。さらに発達性協調運動症があると、うまくできないことが多くなり、遊びなども楽しむことができない可能性もあります。

自閉スペクトラム症の併存症はさまざまありますが、約70%以上の人が1つ以上の精神疾患を持っているといわれています。
特に知的発達症が多いですが、その他ADHDや発達性協調運動症、学習障害、不安症、抑うつ障害などがしばしば併存します。

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/shougaishakoyou/shisaku/jigyounushi/e-learning/hattatsu/characteristic.html
参考:発達障害の特性(代表例)|厚生労働省

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-03-005.html
参考:ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について|厚生労働省 e-ヘルスネット

発達性協調運動症と知的発達症(知的障害)との関係


知的発達症(知的障害)のある子どもは知的能力のみならず、体力や運動能力においてもさまざまな課題を抱えている場合があります。
知的発達症のある子どもは、体力・運動能力が、年齢とともに向上しないケースもあります。これは、知的発達症によくみられる自閉傾向、あるいは身体動作の障害のために運動への拒否を示す子どもでは、成長期であるにもかかわらず、本来動かすべき運動や身体を働かす機会が少ないがゆえの身体能力の低下現象とも推察されています。

https://doi.org/10.9748/hcs.2014.78
参考:知的障害児の発育期における運動能力について|J-stage

診断基準ごとの違い


現在使われている精神疾患の診断基準は、アメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神障害のための診断と統計のマニュアル』5版テキスト改訂版)と世界保健機関(WHO)の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)(※)による診断基準があります。

現在、最新の診断基準である『DSM-5』が主流になりつつありますが、医師や医療機関によってどちらの診断基準に準拠しているかは異なります。発達性協調運動症における診断基準の違いは、『ICD-10』と『DSM-5』で異なる点があります。『ICD-10』では発達性協調運動症は心理発達の障害に分類されるため、精神遅滞と知能指数が重要になります。


現在DSM-5、ICD-10では診断名は「発達性協調障害」となっていますが、ICD-11では「発達性協調運動症」と名称が変更されており、神経発達症群に入っています。
ですので診断基準も『ICD-10』『DSM-5』から変わってくる可能性もあります。

※2019年5月、世界保健機関(WHO)の総会で、国際疾病分類の第11回改訂版(ICD-11)が承認されました。日本国内ではこれから、日本語訳や審議、周知などを経て数年以内に施行される見込みです。WHOでの公表・承認を受けて、各国では翻訳やICD-10/11 変換表の作成、疾病分類表、死因分類表の作成などの作業が進められ、審議、周知などを経て施行されていきます。ICD-11への改訂によって分類コードが変化すると、書類上で要求されるICDコードが変わったり、疾病概念やカテゴリー、名称や診断基準も変更になる可能性もあります。

https://journal.jspn.or.jp/jspn/openpdf/1230040214.pdf
参考:ICD-11における神経発達症候群の診断について|公益社団法人日本精神神経学会

https://icd.who.int/en/
参考:ICD-11 | 世界保健機関(WHO)

まとめ


子どもに発達性協調運動症があるのかどうか心配な場合は、早めに相談機関に相談し、必要に応じて専門家の支援を受けながら、家庭でできる工夫を行っていきましょう。
また、発達障害のある子どもの場合は発達性協調運動症を伴うことも多いです。
発達性協調運動症からの特性なのか、そのほかの発達障害による特性なのかを見極めることが重要です。

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