2022年7月3日 14:15
親なきあと、重度自閉症の兄のいま。5年ぶりの面会での老いた姿に感じた切なさ、でも実は…障害者支援施設での暮らしぶり
5年ぶりに再会した兄が、痩せて小さくなったことが少し切なくて…
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重度の自閉スペクトラム症と知的障害がある私の兄は、現在40代後半です。
昨年、オンラインの面会で久しぶりに兄の顔を見ることができたのですが、以前会ったとき(5年前)よりも痩せて小さくなっていました。私が子どものときは、7歳上の兄をとても大きく感じていたのですが…改めて年月の経過と老化を感じ、なんとも言えず切ない気もちになりました。
ですが、面会した日に兄のケース担当の方から現在の生活について、詳しくうかがえたので、私の感情が変化しました。なぜなら「入居する前よりも、兄は健康的な人生を送ることができている」と改めて感じたからです。
昔から偏食傾向がある兄。妹としては心配だけど私の母の考えは…?
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というのも、兄は昔から偏食傾向があり、口にする料理の種類は限られていましたし、例えばフライドチキンは衣しか食べないなど、食べ方も独特でした。
当時そんな兄の食事事情を「仕方ない」とは感じつつも、(母はこれでよいと思っているのだろうか)(このままで大丈夫なのだろうか)と、妹として少し不安に思っていました。
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しかし現在、私自身が親という立場になったので、偏食のある子どもの食事がどれだけ大変か、痛いほど分かります。
偏食のある子を見ていると、「食べない理由は味なのか食感なのか匂いなのか?」「年を重ねるうちに食べない理由が変化しているのでは?」「共に過ごす親に対して多少の甘えがあるのでは?」と、いろいろと考え込んでしまいます。
施設での生活が、健康に年を重ねていくことにつながっている。痩せたことは悲しむことではない!
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現在、兄が入居している障害者支援施設では、障害のある利用者が快適な日常生活を送るためにさまざまな工夫がなされています。
そのうちの一つに、利用者の栄養管理があります。利用者は栄養士の管理のもと、個々の状態に合った食事の管理がされています。
昔は偏食があった兄。施設で暮らすようになり、施設での食事に変わると、偏食はかなり改善されたようで、食べられるものの幅が変わったと聞いています。もしかすると決まった時間に、施設のみんなで食事をするという生活への変化が影響しているのかもしれません。