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学校で話せない、固まる…場面緘黙の娘の気持ちを「もっと理解したい」担任の先生が、娘と始めたコミュニケーション手段

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進級後初めての面談


3年生に進級した1学期に、担任の先生との初めての面談がありました。
2年生のときの担任の先生には、次女に場面緘黙の診断がついたことなどについてお話していましたが、新しい担任の先生は、場面緘黙については全く知りませんでした。なので、まずは場面緘黙について説明することにしました。

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私が次女の場面緘黙の症状についてお伝えしたとき、先生から以下のようなお話がありました。

体育の授業の中で


ちょうど面談のあった日に体育の授業があり、マット運動をやったそうです。
次女がなかなか取り組めずにいたらしいのですが、先生自身、次女の気持ちが分からず、どう声を掛けたら良いか迷ったとのことでした。

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あとで私が次女にこのときの次女自身の気持ちについて聞いたところ、「マット運動自体が嫌でやりたくない訳ではなくて、頑張って練習してできるようになりたい」という気持ちがあったそうです。
でも、先生から見たときに、ほとんど話さず、表情の変化も乏しく、積極的に取り組むわけでもないので、次女がどう考えているか分からず、対応に困ってしまったのだそうです。


次女がどう思っているか、先生も分からなかった


ここで初めて、「先生も次女の気持ちが分からなくて困っている」ということが分かりました。
親として、次女自身の困り感には注意をしていましたが、同時に先生も次女が何を考えているか分からず、どう対応して良いか難しいと思っているんだということが見えてきました。
学校生活の中では、場面緘黙の症状が前面に出てしまって、本来の次女自身を知る機会は少ないのかも…。

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でもこのとき先生が、次女自身について「理解したい」と思っていることが分かって、うれしい気持ちになりました。

短い日記の交換

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次女の学年では、3・4年生の期間、全員が連絡ノートに日記を書くということを実施していました。
ほんの数行に何でも書いて良くて、さらに書いても書かなくても良い、という緩いものでした。
…が、次女は「何でも書いていい」と言われると、逆に何にも書けなくなってしまうので、最初は「学校であった楽しかった・うれしかったこと」にお題を設定して書き始めました。

先生が次女自身の考えや気持ちを分かるようになった


すると、日記を続けていく中で、

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と先生からお話がありました。

日記の中身は「これがうれしかった」「これが大変だった」というような簡単なものでしたが、次女は日ごろから言葉だけでなく、感情が表情や行動にも出ない…というよりも出せないので、それだけでもコミュニケーションの手段としてとても役に立ってくれていたように思います。
このやり取りから、先生が次女の「楽しい!」「やってみたい!」や「難しい」「嫌だ」という感情を拾って、クラスでの支援を工夫してくれていたように思い、親としてとてもうれしく、心強く感じたのでした。

執筆/まりまり

(監修:井上先生より)
言葉ではなく、短い文章を書くという方法で先生とコミュニケーションが取れるようになったことは、とても良かったと思います。
子どもさん自身が不安に思ったことやうれしかったことを先生が知ること、お子さんが先生の気持ちを知ることで、さりげない支援ややり取りが可能になると思いました。今の娘さんが当時を思い出してどんな感想を持つのか、ぜひ聞いてみてください。

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