被災で子どもと離れたら?避難先での薬の処方、障害者手帳の疑問…発達が気になる子どもの防災【専門家監修】
災害などのときは手帳の有無によって支援の違いはありません。福祉的な支援が必要な方のための「福祉避難所」の対象も手帳の有無ではなく、高齢者、障害者、乳幼児、妊産婦、傷病者、内部障害者、難病患者、医療的ケア児・者となっています。災害においては手帳の有無ではなく、万が一のときの対応を調べて家族で共有しておくことが大切です。
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https://www.bousai.go.jp/taisaku/hinanjo/pdf/r3_hinanjo_guideline.pdf
参考:福祉避難所の確保・運営 ガイドライン平成28年4月(令和3年5月改定)|内閣府(防災担当)
まとめ
どのような災害がいつ起こるかによって対応は違ってくるため、「避難の際に持っていくものリスト」や「〇〇の場合、どこに避難するか」など個別の避難計画を作成しておきましょう。
避難時に処方薬がなくなった際には、お薬手帳など処方に関する情報があると処方までがスムーズになります。また、本人の特性などを周囲に伝えられるように、プロフィール(特性や障害について分かるもの)などを用意しておけると安心です。ヘルプマークやヘルプカードなども活用しましょう。
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。
現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。