愛あるセレクトをしたいママのみかた

オープンキャンパスで何を聞く?合理的配慮、通信制大学…発達特性のある学生への支援とは【大学コラムまとめ】

LITALICO発達ナビ

大学での「合理的配慮」の広がりは?


2021年5月に障害者差別解消法が改正・公布され、2024年4月1日より国公立、私立問わず、大学・短期大学・高等専門学校では以前から禁止されていた「障害者に対する不当な差別的取扱い」に加えて「合理的配慮の提供」も法的に義務付けられることとなりました。

ある調査によると大学に在籍する障害のある学生は、2012年度:10,916人から2018年度:30,190人へと2.8倍増加をしているとのことでした。

その中で発達障害のある学生数も年々と増加し、2012年度:1,573人から2018年度:5,063人へと3.2倍になっています。
(※全学生に占める障害のある学生の割合は2012年度0.4%、2018年度は1.0%と0.6ポイントの上昇にとどまる)

オープンキャンパスで何を聞く?合理的配慮、通信制大学…発達特性のある学生への支援とは【大学コラムまとめ】

Upload By 発達ナビ編集部

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/123/mext_01732.html
参考:障害のある学生の修学支援に関する検討会報告(第三次まとめ)|文部科学省

https://www.soumu.go.jp/main_content/000673977.pdf
参考:障害のある学生等に対する 大学の支援に関する調査|総務省

オープンキャンパスの季節!発達障害のある子どもの大学進学のために今できることは?受けられる合理的配慮の具体例なども【専門家に聞きました!】


Q:発達障害のある子どもがいます。夏休みに大学のオープンキャンパスに行く予定ですが、見ておくべき点や聞いておくべき点などあれば知りたいです。

A:オープンキャンパスでも学生相談の担当の方が参加されていると思います。障害のある学生の支援に関して、専門の相談部門があるかどうか、保健管理センターなどの利用、合理的配慮の相談に関する窓口はどこかなど、確認しておくとよいと思います。
また、実習などの卒業要件となっている科目について、その内容や合理的配慮によって基準がクリアできるかどうかなど各専攻やコースの教員に尋ねてみるのもよいと思います。


オープンキャンパスで何を聞く?合理的配慮、通信制大学…発達特性のある学生への支援とは【大学コラムまとめ】
Upload By 発達ナビ編集部

Q:発達障害のある生徒は大学でどのような合理的配慮が受けられるのでしょうか?具体例が知りたいです。

A:全ての要望に対しての合理的配慮が得られるわけではありませんが
・提出物の期限の延長、リマインド
・授業中の配布物や板書の撮影
・別教室での試験や試験時間の延長
・パソコンの使用
など、本人の障害の種類や程度に合わせて考えていきます。これらの配慮については本人との話し合いの中で決定されます。

オープンキャンパスで何を聞く?合理的配慮、通信制大学…発達特性のある学生への支援とは【大学コラムまとめ】

Upload By 発達ナビ編集部

発達障害の大学生のよくある困り、大学での合理的配慮の取り組み、通信制の大学について知りたい!


発達障害の大学生、どんなことに困りやすい?「支援の厚い大学」の見分け方や合理的配慮の具体例、合理的配慮をすることで過保護な保護者に思われないか不安……などの質問、疑問に専門家が回答!

中央大学の発達障害学生支援の新たな展開。支援に必要な「連携」をどうつくる?同研究チームの主査を務めた山科満教授に、学生支援の根底にある想いや、具体的な支援事例、支援者の方へのメッセージを伺いました。

中央大学で発達の特性がある学生への支援体制の構築と支援のノウハウについての臨床研究を続けている山科満教授へのインタビュー。学生支援の現状や、発達による特性がある学生、保護者の方への願いについて伺いました。

発達障害がある学生の相談は年々増加傾向に。
障害のある学生の修学や大学生活の困りごとに寄り添い、教職員への支援も行う、東北大学の「学生相談・特別支援センター 特別支援室」の取り組みをインタビューしました。

障害のある学生を支援するための教職員向けの研修事業や、各大学などにおける障害のある学生の修学支援に関する実態を把握するための調査などを行っている「日本学生支援機構」。発達障害がある学生への支援データや調査結果、実際の支援事例など気になる情報が満載です。

発達障害のあるお子さんの大学選び、「通信制のほうがわが子に合うかもしれない」と思っている保護者の方も多いのではないでしょうか。8万人を超える学生が在籍する通信制の大学「放送大学」学びの特徴と障害学生支援についてお聞きしました。

「大学選び」「オープンキャンパス」「合理的配慮」「大学生活」についての連載コラム


連載ライターさんたちの「大学選び」「オープンキャンパス」「合理的配慮」「大学生活」などのコラムをまとめました。具体的なエピソードは大学探し、大学生活のヒントになるのではないでしょうか。まだお子さんが小さいご家庭も、将来の進路について考えるきっかけになりそうです。


寺島ヒロさんの娘さん、いっちゃんは高校3年生。ASD(自閉スペクトラム症)に加え、非24時間性睡眠覚醒症候群と呼ばれる睡眠障害もあるため、日中登校することが難しく高校は通信制を選びました。大学に進学したいという希望のあるいっちゃんのオープンキャンパス参加エピソードです。

発達特性のある次男、ウッシーヤさんは受験にあたり中学生の頃から通っている発達支援施設で助言を受け、県が作成しているテンプレートを活用して「合理的配慮申請書」を提出することに。実際の申請書の写しや合理的配慮の内容など参考になる内容満載です!

通信制の高校に通っている寺島ヒロさんの娘さん、いっちゃん。大学進学のために学校外の試験や模試を継続的に受け、対策をするようすすめられたのですが、勉強以前の問題が……!?

公立高校の普通科へ通う2年生の娘さん。小学校1年生のときADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)と診断を受けました。義務教育期間はスクールカウンセリングや担任との臨時の個別面談など、手厚い支援がありましたが、高校に入って支援が不足していると感じ……そんな娘さんの高校受験、そして大学を目指す、現在のエピソードです。


高校1年生の2学期になって、いきなり学力がアップし、同級生たちに追いついた次男ウッシーヤさん。「高校を卒業したら保育科のある大学に進学したい」と目標を持ち大学受験にチャレンジしますがまさかの手続き失敗が起こり……!?

私立の中高一貫校に通っていた、寺島ヒロさんの息子さんのタケルさん。今回は高校の進路指導を受けたときのことについて書いていただきました。

ASD(自閉スペクトラム症)のある宇樹義子さん。大学に入ると、高校までと一転して自由なぶん、すべてのことを自分で考えて積極的に決めていかなければならず、とても戸惑ったとのことでした。宇樹さんが経験した「大学生活の自由さゆえの困難」とは……。(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。


神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。
今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。

提供元の記事

提供:

LITALICO発達ナビ

この記事のキーワード