通常学級、特別支援学級、特別支援学校、決め手は?就学相談、就学時健診などの体験談15選
就学先は通常学級?特別支援学級?特別支援学校?決め手や就学相談のエピソードをまとめてご紹介!
年長のお子さんがいらっしゃるご家庭ではそろそろ次年度の就学先が決定する時期ではないでしょうか。通常学級、通級指導教室の利用、特別支援学級に特別支援学校……わが子の就学先をどこにしたらいいのか悩んだ、また今も悩んでいる保護者の方も多いと思います。今回は「就学先」についてのエピソードをピックアップしてご紹介します。就学先を選んだ決め手や就学相談の様子、就学時健診でのトラブルなど、ぜひ参考になさってくださいね。
就学先を「通常学級(通級指導教室)」に決めたご家庭のエピソード
3歳の時にASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)と診断を受けている七転八起さんの息子さん。幼稚園では特性に対しての理解を得られなかったため、就学に向けては親子でさまざまな準備をしたとのことです。
ASD(自閉スペクトラム症)と診断をされたメイさんの娘のリンさん。幼稚園では特に配慮を受けなくても、ほとんど支障なく過ごせていましたが、母のメイさんとしては「特性なのかな?」と思う出来事も多く、就学先は特別支援学級と通常学級で悩み……。
4歳でADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けた息子さんは現在6歳。幼稚園の頃から困りごとが多く、就学にはとても悩みました。そんな中、就学相談で「通級指導教室は必要ない」と言われて……。
keikoさんのお子さん、しのくんは発達障害グレーゾーンの男の子です。発達検査を受けたものの支援者の先生たちも発達グレーの子どもの就学先には悩んでしまい……頼みの綱の保育園の先生の思いがけない言葉にkeikoさんは固まってしまいました。
ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)の診断を受けているかけうどんさんの息子さんは、通常学級に在籍しながら通級指導教室(特別支援教室)に通う道を選びました。入学後、うれしい配慮を感じながらも問題も出てきて……。
就学先を「特別支援学級」に決めたご家庭のエピソード
4歳の時、軽度の知的障害(知的発達症)と診断されているプクティさんの息子さん。
年長になった4月から児童発達支援がスタートし、新しい環境でバタバタとしていたら……就学相談に乗り遅れた!?
2歳でASD(自閉スペクトラム症)と診断されたマミヤさんの娘さん、しぇーちゃん。幼稚園での行き渋りも心配なマミヤさんは就学相談で親子共に「特別支援学級」を希望しました。
年中になり幼稚園での困り事が目立つようになってきた星あかりさんの息子さんのスバルくん。年中の冬に療育の先生から「就学相談」の資料をもらい、少人数で学べる「特別支援学級」を進路の候補として考えるようになりました。
見通しがたたないととても不安になってしまう、ゆきみさんの長男・けんとくん。特別支援学級就学に向けた年長向けの児童発達支援施設での相談やアドバイスは、ゆきみさんの安心感につながったそうです。
ASD(自閉スペクトラム症)と知的障害(知的発達症)があるカタバミさんの息子さん・まちゃくん。療育手帳の更新で等級が軽度から中等度になり特別支援学級は無理だと思ったカタバミさんでしたが、最終的に特別支援学級を選んだその理由は……!?
就学先を「特別支援学校」に決めたご家庭のエピソード
知的障害(知的発達症)を伴うASD(自閉スペクトラム症)のあるみんさんの息子さん・Pくん。
ほとんど進路に悩むこともなく、特別支援学校へ通わせたいと考えていましたが、それでも就学前はバタバタとさまざまな手続きがあり、とても忙しかったとのことでした。
ASD(自閉スペクトラム症)と知的障害(知的発達症)のあるほぺろうくん。母親のぼさ子さんは未就学時代の早い段階で進路は特別支援学校一択と決めていました。特別支援学校入学時の持ち物や学習内容、就学準備にあたり心強かった存在などを紹介いただきました。
べっこうあめアマミさんの息子さんは知的障害(知的発達症)を伴うASD(自閉スペクトラム症)があり、特別支援学校に通っています。入学にあたり「リュック」と「ランドセル」で悩んだべっこうあめアマミさん。説明会で聞いた第三のアイデアで一気に気持ちが楽になったそうです。
就学時健診でのエピソード
3歳でASD(自閉スペクトラム症)と診断を受けたゆきみさんの長男・けんとくん。
年長になって就学時健診へ行ってみたら想像以上に健診する項目が多くビックリ!けんとくんもパニック&癇癪で大暴れしてしまい……。
ASD(自閉スペクトラム症)と知的障害(知的発達症)のある息子・ほぺろうくんの就学時健診が想像以上に大変だったぼさ子さん。深く考えずに臨んだことを深く後悔し、「こうすれば良かった!」と振り返るぼさ子さんのまとめは必見です。
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。
今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。