「知らないよ!」と逆ギレも…なくしものばかりだったADHD息子の学童期。家族で取り組む「定位置」づくりの結果は

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「使ったら戻して!」が伝わらない

「知らないよ!」と逆ギレも…なくしものばかりだったADHD息子の学童期。家族で取り組む「定位置」づくりの結果は

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わが家のADHD(注意欠如多動症)とASD(自閉スペクトラム症)の息子リュウ太はこれまで数々の物をなくしてきました。

なくしても探すことが上手だったら、買い直す回数が少なくて助かりますよね。リュウ太は探すことが不得意なために買い直しになることが多く、家計的にも痛いのでした。

ハサミなどは何度もなくすうえに、探してくれず買い直すことが本当に多い文具の1つです。私の仕事用のハサミにまで手を出し、勝手に持っていってしまいます。いざ使うときにないのは本当に困ります。

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学童期はこんなことが続いたのでルールをつくりました。

使うときは声をかける。使ったら元の位置に戻す。こんな簡単なルールでもうまくできないので「物が戻ってないよ」と何度も声をかけて促してきました。

声をかけて片づけをお願いすると「知らないよっ!」って怒り出す始末……。自分がなくしたことも忘れて逆ギレしてしまうんです。いやいやいやいや〜怒りたいのはこっちだってば……。

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ちゃんと元の位置に戻してくれるまで3回〜5回は声をかけます。その度にケンカみたいなやり取りをするのでお互い疲れますが、嫌な思いをしても声をかけないと本当に物が戻ってこない!

それはリュウ太が家中で活動し、どの部屋も散らかすので物が見つからないのです。私が部屋を片づけるとリュウ太は空いているスペースを見つけて、そこで活動をして再び散らかします。

散らかす→物をなくす→声をかけて物を見つける、こんなやり取りをして7年……。

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高2になる頃には物を勝手に使うことはなくなり、借りたいときは声をかけて借りるまでに成長しました!

はぁはぁ7年もかかるなんて……まぁここまでできるようになったことを喜ぶことにしましょう、トホホホホホ。

なぜなくす?本人に聞いて分かった理由

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高校生の頃に物をなぜなくすのかリュウ太に聞いてみたら「無意識に置いてるんだよね。
楽しいことや、これからやることをいろいろ考えていると物を置いたことを覚えていられない」と言うので、これが注意散漫ってことなのかしら?と思いました。

大事な物をどこに置いたか記憶に残せない特性のようなのでフォローしてあげるしかありません。

物の定位置を家族みんなで確認

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そこで、家の中では物を置く位置を決めるルールにしました。ルーティン化して身体に染み込ませれば物をなくす確率が減ると考えました。鍵は鍵ボックスに!カバンは階段に置く。などなど定位置を決めて生活することにしました。

物がそこにないときは、なくしたことにも気がつきやすいのでした。
こうしてリュウ太は自分で物を置く位置を決めていき、徐々になくし物を減らしていきました。

また物を置く位置を変更するときは、家族で確認しあうことにしました。勝手に物を移動すると「お母さんアレはどこにあるの?」と質問されますし、知らないうちに移動されると困りますよね。みんなで位置を把握することで「お母さんどこにあるの?」と声をかけられる回数が減り負担も軽くなりました。

時間はかかりましたが、こうした小さな工夫の積み重ねが、リュウ太の自立や生きやすさにもつながっていけばいいなと思っています。

執筆/かなしろにゃんこ。

ADHD(注意欠如多動症)のお子さんがよく失くすものの一つに「消しゴム」があります。私の外来では、お子さんにまず「消しゴムとかよく失くすかな?」と聞いてみます。
そして「部屋は散らかっているかな?」と聞き、両方とも当てはまる場合は、ADHD傾向の可能性を考える目安になります。その後、担任の先生や保護者の方にADHD-RS(質問紙)を行っていただき、診断につながった場合は投薬治療を勧めています。ADHDは慢性疾患のため、一定期間(年単位など)の服薬を通じて状態をコントロールしていくことが可能です。また、薬の副作用が心配な保護者の方には、最近保険適用となったゲーム形式の治療補助アプリという選択肢があることもお伝えしています。(監修:小児科医鈴木直光先生)

https://h-navi.jp/column/article/35031184
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。

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