「すぐにあきらめる子」を「最後まで頑張れる子」に変える親のひと言。忍耐力は失敗体験で育つ!

「難しいからやめたい」「うまくいかないからやらない」――そんな言葉を子どもから聞いたことはありませんか?情報社会の現代では世の中の変化も目まぐるしく、正解がひとつではありません。そんななかで、これからの子どもたちに求められるのは、うまくいかないときにも投げ出さない力、すなわち「忍耐力です。
近年注目される「やり抜く力(GRIT)」や「あきらめない心」も、すべてこの力と深く関係しています。本記事では、専門家の知見をもとに、子どもの “粘り強さ” を育てるヒントをわかりやすく解説。家庭でできる工夫や、親としての関わり方も具体的にご紹介します。
子どもの「忍耐力」とは?いま求められる理由を専門家が解説
忍耐力とは、簡単に言うと「困難な状況でも投げ出さずに取り組み続ける力」。一見すると精神論のようですが、じつは人生のあらゆる場面で必要なスキルのひとつです。
京都大学大学院教授の森口佑介氏は、非認知能力のなかでも「目標を達成する力」の重要性を強調。「忍耐力」はその核心にあり、学力や人間関係、さらには将来の職業選択にまで影響すると言います。また、養護教諭の宍戸洲美氏は、「忍耐力がある子は挑戦を乗り越える経験を積めるが、ない子はすぐに “自分はダメだ” とあきらめてしまう」と指摘しています。
このように、忍耐力のある・なしは、子どもの将来にも大きな影響を与えるのですね。これからの時代に必要な「忍耐力」。次項からは、「あきらめない心」「やり抜く力(GRIT)」「粘り強さ」を含む、「子どもの忍耐力の育て方」について、各専門家の見解をご紹介していきます。
【GRITとは?】子どもの「やり抜く力」を育てる習い事の選び方【おおたとしまさ氏】
教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏は、「これからの時代に必要なのは “やり抜く力(GRIT)”」と語ります。GRITとは、情熱と粘り強さをもって物事をやり遂げる力のこと。
近年の研究では、「IQの高さよりGRITの高さのほうが人生の成功に結びつく」と言われているほど注目されています。
では、この力はどう育てればよいのでしょうか。おおた氏が提案するのは「習い事」。ただし、「親がやらせたいもの」ではなく「子どもが自分でやりたいと思えるもの」が条件です。
自分で選んだ習い事に取り組む子どもは、最初は夢中になり、成果も出やすいため、楽しみながら続けられます。