「四大工業地帯」は実は間違い。今の日本の工業地帯、いくつあるか言える?
\ことばの雑学や常識、図表で一気読み!/
人気インフルエンサーけんたろさんが、身近なことばの雑学を紹介する一冊。
Xで累計240万以上の「いいね」を獲得した「バズ図表」が多数掲載されており、楽しみながら見るだけで一気に教養が身につきます!
今回は、実は変わっている教科書の内容や表記について、書籍『けんたろ式“見るだけ”ことば雑学辞典図解とクイズで広がる教養』(KADOKAWA)から一部抜粋してお届けします。
書籍『けんたろ式“見るだけ”ことば雑学辞典』
実は変わっている教科書の内容や表記(2)
教科書の内容は4年に1回更新されます。新事実や解釈が採用されると学ぶ内容も変更。そのため、学生時代必死に覚えた常識が、今では「あれ?習ったことと違う…」ということが起こります。
問題:世界最古の人類は?
答え:【昔】アウストラロピテクス 【今】サヘラントロプス・チャデンシス
以前は約200万~ 100万年前に出現した人類を「アウストラロピテクス」と習いましたが、その後「アルディピテクス・ラミダス」の化石が発見され約440万年となります。そこからさらに2001年に中央アフリカのチャドで「サヘラントロプス・チャデンシス」の化石が発見され、約700~600万年前の最古の人類と現在考えられており、一部の教科書で紹介されています。愛称の「トゥーマイ猿人」と記載されていることもあります。
問題:狭い湾が複雑に入り込んだ沈水海岸は?
答え:【昔】リアス式海岸 【今】リアス海岸
リアスとはスペイン語で“rias(入り江)”を意味します。スペイン北西部のガリシア地方には入り江が多く、「リアスバハス海岸」と呼ばれているため、そこに由来して山地や丘陵が海水に削られてできた入り江が連なる地形を英語で「rias coast」と呼ぶようになりました。昭和にこの言葉が「リアス式海岸」と訳されて日本に入って来たことから定着しました。しかし、学術的には「リアス海岸」が正しいため2008年からこちらに表記変更されています。
問題:日本で工業の盛んなエリアは?
答え:【昔】四大工業地帯 【今】三大工業地帯
以前は東京・神奈川を中心とする「京浜工業地帯」、名古屋市を中心とする「中京工業地帯」、大阪・神戸市を中心とする「阪神工業地帯」、北九州市を中心とする「北九州工業地帯」の4つを「四大工業地帯」と習いました。京浜工業地帯は機械工業・化学工業・印刷業、中京工業地帯は自動車を中心とした機械工業や重化学工業、阪神工業地帯は機械工業・金属工業・化学工業・食料品製造業などさまざま、北九州工業地帯は鉄鋼業がそれぞれ盛んでしたが、現在の北九州工業地帯は石炭産業の衰退などにより生産額が減少したため、四大工業地帯からは除外され、「三大工業地帯」