「給食を食べているから安心」は親の幻想。小児科医が警鐘を鳴らす「子どもの栄養が足りていないかもしれない」理由
\子どもには子どもの『栄養学』がある/
イライラしている、元気がない、朝スッキリ起きられない……。その不調、もしかすると毎日の食事が関係しているかもしれません。
小児科医として毎年約3万人を診療し、医学と分子栄養学の両面から多くの子どもたちの不調をサポートしてきた著者が、病気にならない体を作る食事術を伝授します。
今回は、子どもが嫌がる食材との付き合い方について、書籍『うちの子、今の食事で栄養的に大丈夫ですか? 医師が教える 子どもの元気をつくる食事術』(著:面家健太郎/日本実業出版社)から一部抜粋してお届けします。
書籍『うちの子、今の食事で栄養的に大丈夫ですか? 医師が教える 子どもの元気をつくる食事術』
※画像はイメージです
栄養の話で親御さんからよく相談されるのは、子どもが食べるのをいやがる食材との付き合い方です。
もちろん、好き嫌いがあるのはしかたがありませんが、私は「嫌いだから食べない」と「アレルギーで食べられない」は分けて考えたほうがいいという話をしています。
当然、アレルギー症状の出る食品の場合は、制限して食べるか、控える必要がありますが、嫌いなだけなら、できる範囲で挑戦して少しずつ慣れ親しんでほしいと思っています。
給食は、栄養バランスの優れた食事です。
厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」に基づいて、1日に必要とされる栄養素の約3分の1から2分の1が摂取できるよう設計されています。
「給食を食べていれば安心」と言う親御さんも多いのですが、たしかに給食をしっかり食べてくれているなら、分子栄養学で目指す理想値までは届かなくても「日本人の食事摂取基準」の1日の半分程度はバランスよく摂れているということです。
ただし、学校での指導が変わってきたこともあり、子どもが給食をしっかり食べてくれているとはかぎりません。昔とちがって、今は学校の給食で完食を無理強いをしない方針が増えています。
※画像はイメージです
「食べられる分だけ食べて、残してもいい」「最初から量を減らしてもいい」と指導している学校も多いようです。アレルギーへの配慮や、嫌いな食材を無理に食べさせることの弊害を考えて、そのような指導が増えてきたのでしょう。もちろん給食の時間をすぎても完食するまで食べさせるとか、食べられない生徒を厳しく叱るなどの完食指導は、食べることそのものに対する嫌悪や拒否反応を生じさせてしまうこともあるのでよくないと思います。
約半数の先生方が偏食指導に困難・課題を感じているという現実もあるようです。
今の親世代には嫌いな食材にも挑戦して食べてきた人が多いと思いますが、今の子ども世代には「嫌いなものは食べなくてもいい」という傾向がどんどん進んでいます。
だからこそ、親御さんは「わが子の栄養が偏っているかもしれない」という意識を持って、家ではなるべく「食べるチャレンジ」をしてあげてみてください。
食事を通じた多様な経験は、子どもの健康と成長を支える大切な基盤となります。
給食は栄養バランスが非常に優れているが、
子どもがしっかり食べているとはかぎらない。
家では「食べるチャレンジ」をしよう
*1:和井田結佳子,他.(2021)給食指導の実態及び小学校教員の意識調査-埼玉県Q市における質問紙調査から-.日本家政学会誌,72,673-685.
※本記事は、『うちの子、今の食事で栄養的に大丈夫ですか? 医師が教える 子どもの元気をつくる食事術』<著:面家健太郎/日本実業出版社>より抜粋・再編集して作成しました。
続きはぜひ書籍でご覧ください。
うちの子、今の食事で栄養的に大丈夫ですか? 医師が教える 子どもの元気をつくる食事術
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あわのこどもクリニック院長面家健太郎医学博士、日本小児科学会専門医・指導医、日本アレルギー学会専門医、医療法人MIRAI理事長。
1975年岐阜県生まれ。
イライラしている、元気がない、朝スッキリ起きられない……。その不調、もしかすると毎日の食事が関係しているかもしれません。
小児科医として毎年約3万人を診療し、医学と分子栄養学の両面から多くの子どもたちの不調をサポートしてきた著者が、病気にならない体を作る食事術を伝授します。
今回は、子どもが嫌がる食材との付き合い方について、書籍『うちの子、今の食事で栄養的に大丈夫ですか? 医師が教える 子どもの元気をつくる食事術』(著:面家健太郎/日本実業出版社)から一部抜粋してお届けします。
書籍『うちの子、今の食事で栄養的に大丈夫ですか? 医師が教える 子どもの元気をつくる食事術』
「給食を食べているから安心」は親の幻想かもしれない
給食の栄養バランスのよさは食べてこそ
※画像はイメージです
栄養の話で親御さんからよく相談されるのは、子どもが食べるのをいやがる食材との付き合い方です。
もちろん、好き嫌いがあるのはしかたがありませんが、私は「嫌いだから食べない」と「アレルギーで食べられない」は分けて考えたほうがいいという話をしています。
当然、アレルギー症状の出る食品の場合は、制限して食べるか、控える必要がありますが、嫌いなだけなら、できる範囲で挑戦して少しずつ慣れ親しんでほしいと思っています。
給食は、栄養バランスの優れた食事です。
厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」に基づいて、1日に必要とされる栄養素の約3分の1から2分の1が摂取できるよう設計されています。
「給食を食べていれば安心」と言う親御さんも多いのですが、たしかに給食をしっかり食べてくれているなら、分子栄養学で目指す理想値までは届かなくても「日本人の食事摂取基準」の1日の半分程度はバランスよく摂れているということです。
ただし、学校での指導が変わってきたこともあり、子どもが給食をしっかり食べてくれているとはかぎりません。昔とちがって、今は学校の給食で完食を無理強いをしない方針が増えています。
「食べられる分だけ食べて、残してもいい」「最初から量を減らしてもいい」と指導している学校も多いようです。アレルギーへの配慮や、嫌いな食材を無理に食べさせることの弊害を考えて、そのような指導が増えてきたのでしょう。もちろん給食の時間をすぎても完食するまで食べさせるとか、食べられない生徒を厳しく叱るなどの完食指導は、食べることそのものに対する嫌悪や拒否反応を生じさせてしまうこともあるのでよくないと思います。
約半数の先生方が偏食指導に困難・課題を感じているという現実もあるようです。
*1
今の親世代には嫌いな食材にも挑戦して食べてきた人が多いと思いますが、今の子ども世代には「嫌いなものは食べなくてもいい」という傾向がどんどん進んでいます。
だからこそ、親御さんは「わが子の栄養が偏っているかもしれない」という意識を持って、家ではなるべく「食べるチャレンジ」をしてあげてみてください。
食事を通じた多様な経験は、子どもの健康と成長を支える大切な基盤となります。
Point
給食は栄養バランスが非常に優れているが、
子どもがしっかり食べているとはかぎらない。
家では「食べるチャレンジ」をしよう
*1:和井田結佳子,他.(2021)給食指導の実態及び小学校教員の意識調査-埼玉県Q市における質問紙調査から-.日本家政学会誌,72,673-685.
※本記事は、『うちの子、今の食事で栄養的に大丈夫ですか? 医師が教える 子どもの元気をつくる食事術』<著:面家健太郎/日本実業出版社>より抜粋・再編集して作成しました。
続きはぜひ書籍でご覧ください。
うちの子、今の食事で栄養的に大丈夫ですか? 医師が教える 子どもの元気をつくる食事術
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1975年岐阜県生まれ。
小学校5年生のときにかかりつけの小児科医に憧れ、医学の道を志す。地元に貢献したいと岐阜大学医学部に進学。卒業後、大学院でアレルギー免疫学について研究を行う。その後、すべての子どもたちを救いたいと、岐阜大学病院、国立循環器病センター(現・国立循環器病研究センター)、岐阜県総合医療センターで最重症の子どもたちが集まる小児循環器、小児集中治療に20年間取り組む。重症化しないために初期から専門医が診療すること、そして治療後の慢性期の患者さんが治療離脱しないよう、受診しやすい専門医を目指してクリニックを開業。多くのお子さんを診療するなかで薬だけではよくしてあげられない患者さんがいることに悩み、栄養学に取り組み、生活面からサポートしている。クリニックを受診したお母さんたちからは「安心できる場所」「子育てに悩んだときに気軽に相談できるクリニック」と言われ、県外からの患者さんも多く、毎日130人ほどの親子の診療を行い、毎年約3万人の診療に携わっている→記事一覧へ