都市部の駐車場やマンションなどで見かける機械式の立体駐車場。狭いスペースでも多くの車が収容できて便利な反面、子どもが隙間にはさまれたり、段差で転倒してしまうといった事故が毎年発生しています。
機械式立体駐車場でどんな事故が起きているのか、そしてその対処方法を消費者庁が出している注意喚起を元にまとめます。
思わぬ危険も!機械式立体駐車場で起きた事故
機械式の立体駐車場は、特にマンションに設置されたものでは利用者自身が操作をするというものがほとんど。そのため、気付かない間に子どもが駐車場の近くや中にいたりして事故が起きてしまうケースが多いようです。
実際に機械式立体駐車場の事故のうち、半数がマンションに設置されたもので起きており、さらにその多くが利用者が出し入れをしている時に発生しているそうです。
実際に起きた例では、3歳の女児が前面ゲートに覆い被さって遊んでいたところ、ゲートが動作して上昇したため、天井のはりとゲートに頭がはさまれ中づりになったケースや、3歳の男児が早く車に乗り込もうと、動作中に近づき、地下から上がってきたパレットにはさまれて亡くなったという例もあります。
また子どもに限らず、庫内に人がいるのを確認せずに、次の利用者が操作をしてしまい、中にいた人が大けがをするという事故もあるため、注意が必要です。
機械式立体駐車場での事故を防ぐために
機械式の立体駐車場は数百kgの物体が動くために、動きは遅くてもちょっとはさまれるだけで大事故になる恐れがあります。そのため、事故を防ぐためには運転者以外は中に入らないように注意し、子どもがいる場合は手を繋ぐなどして目を離さないようにしましょう。
また使用時には装置内に人がいないことを確認し、操作部に他人の鍵が刺さっている場合はそのまま利用せず、鍵の持ち主が戻ってくるまで必ず待つようにしてください。
多くの操作部は、人がずっとボタンを押していないと動作しないようになっています。これは危険防止のためで、とっさに何かあった際にすぐ動作を止められるようになっているのですが、面倒に思い固定器具などを使ってボタンを押しっぱなしにして事故が起きたケースもあるため、正しい使い方をするようにしましょう。
マンションに設置されている機械式立体駐車場は毎日のように操作するものなので、つい慣れてしまって危険性に鈍感になってしまいがちです。