子育て情報『DFとGKが連携してプレーできない。イメージを共有して声かけを増やすにはどんな指導をすればいい?』

2020年10月23日 18:15

DFとGKが連携してプレーできない。イメージを共有して声かけを増やすにはどんな指導をすればいい?

守備の場合、ファーストディフェンダーがまずはボールを奪いに行って、次はセカンドがいくというかたちで、全体で連動します。

ところが、日本の少年サッカーの場合は、ファーストディフェンダーがボールを取りに行きません。このアプローチのところで、コーチの皆さんは「飛び込むな」と選手に言ってしまいます。でも、取りに行かないと取れません。相手は、プレッシャーを感じずに自由に何でもできてしまいます。

これは、プロ選手でさえ同じ状況です。取りに出ていかないため、なかなかカバーリングを学べません。そこが大きな問題です。


■相手に抜かれても追いかけてゆくように導いてあげる

皆さんはドイツやスペインなど海外のサッカーをよくご覧になると思います。

見ていると、プロたちが足を踏まれているシーンがよく出てきます。ボールを保持している選手が、寄ってきた相手に足を踏まれ倒れる場面があります。これが日本なら、体を寄せに行きます。子どもも同じようにやるので、体ごとぶつかってしまう場面が多くなるようです。

それを考えると「相手にかわされてもいい。思い切って行け」と育成年代には言ってあげるべきだと思います。しかし、抜かれて失点して負けるのを避けるため、前述したように「飛び込むな」と命じてしまう。
非常に根が深い問題です。このあたりの指導は、コーチの「生きざま」「生き方」みたいなものが現れるようです。

取りに行って一度かわされると、日本の子どもは諦めてしまいます。かわされても、抜かれても、それでも追いかけてゆく気持ちが大切なのです。指導者がそこで「もう一回追いかけてごらん」と導いてあげてください。

■日本の子どもは戦術理解に乏しい

DFとGKが連携してプレーできない。イメージを共有して声かけを増やすにはどんな指導をすればいい?

(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)

ご相談者様が尋ねている「連携の声」は、戦術を理解することで出てきます。声ではなく、頭の問題といえます。
相手が攻めてきた時に、どんなふうに守ったらいいのか。そういった戦術理解が、日本の子どもは乏しいようです。

キーパーであれば、背後からディフェンダー全員を見て、相手が右から攻めてくるけれど、左のスペースはどうかな?と考えられる。

つまり、ボールだけ見ていてはダメで、マークが外れそうな仲間に「そこケアしよう」「裏来るよ」などと教えてあげる。戦術眼やゲーム感を身に付けなくてはいけません。

DFとGKが連携してプレーできない。イメージを共有して声かけを増やすにはどんな指導をすればいい?


池上正(いけがみ・ただし)

新着子育てまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.