2021年7月9日 12:00
流経柏の育成組織が実践する、おとなしい子の本音を引き出し自信をつけるサッカーノート活用法
サッカー選手の成長に必要なアイテムとして多くのチーム、選手に活用されているのがサッカーノートです。
前回は「しつもんメンタルトレーニング」の藤代圭一さんが監修したサカイクオリジナルのサッカーノートをテストしてもらったクラブ・ドラゴンズ柏U-12の稲垣雄也監督に、サッカーノートの有効性についてお聞きしました。後編の今回は、指導者から見たサッカーノートの使い方について聞かせてもらっています。
(取材・文:森田将義)
流経柏高校の選手の総体千葉県大会の優勝報告を受けるクラブ・ドラゴンズ柏U-12の選手たち(提供:クラブ・ドラゴンズ柏U-12)
自分で考えてサッカーする力をつけるのに最適なサッカーノート>>
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■サッカーノートには選手だけでなく指導者にもメリット
サカイクノサッカーノートは質問に答えていく、書かれたガイドと質問に答えるだけでサッカーノートを始めたばかりの選手でも簡単に日々の練習や記憶についてまとめられるのが特徴です。選手が書きやすいのと同時に、内容がきっちりまとまっているのも他のノートとの違いです。
実際に選手が書いた紙面。質問が用意されているので頭を整理して書き出しやすくなっている(提供:クラブ・ドラゴンズ柏U-12)
「小学生年代だと表現力の差があり、言葉にまとめられなくても何となくプレーできる子がいれば、言葉がしっかりしていてもプレーに反映できない選手もいます。そうした選手に対して、『ノートにこんなことを書いていたよね?』と問いかけるきっかけにできるのがサッカーノートの利点。本人が書いたから、印象にも残っているので、より伝わりやすい」
稲垣監督がそう話す通り、指導者からしても、ノートにちゃんとまとめられていると声掛けが伝わりやすいメリットがあります。
■真面目にコツコツ続けられるのは選手としての信頼度を高める
過去を振り返る作業は、サッカー選手にとって大事な作業です。流通経済大学付属柏高校では卒団式の際に、3年間書き留めたサッカーノートに一つにまとめ、表紙をつけた状態で選手に返すのが恒例です。真面目に書き続けた選手は、20~30冊もの量が積み重なった分厚いものになり、よく書き忘れた選手との差は一目瞭然です。
「サッカーノートが100%プレーに繋がっているとは思いませんが、ちゃんと書き続けた選手が信用できる選手なのは確か。