ボール保持、動かして攻める部分で光るものを見せた奈良クラブがワーチャレで「相手に見習わないと」と感じたこと

サカイク
8月下旬に千葉県で行われた、U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2026。奈良クラブジュニアは初日の対戦で上尾朝日FC(埼玉)に先制点を奪ったものの、相手の強度や密集での戦いに苦戦を強いられました。

一方で、持ち味である「ボールを保持し、動かして攻める」部分ではキラリと光るものを見せました。

アカデミーダイレクターも兼任する塚本翔平監督に、大会を通じた学びやクラブとしての取り組みについて話を聞きました。
(取材・文鈴木智之写真・平間喬)

ボール保持、動かして攻める部分で光るものを見せた奈良クラブがワーチャレで「相手に見習わないと」と感じたこと
(C)平間喬

■相手の強度から得た学び


――最初1点取った流れでしたが、試合の感想を聞かせてください。

塚本監督:最初に1点取りましたが、僕らのやろうとしているところはもっとやれたかなと思います。もっとボールを動かせれば、相手はしっかりと来る、しかもグループやチームで来る強固なチームでしたので、そこを剥がせればという狙いがありました。しかし、なかなかうまくいかなくて、相手の勢いにはまってしまいました。


――相手(上尾朝日FC)には、密集での強度がありました。

塚本監督:そこが特徴でやりにくく、見習わないといけないと思いました。ああいう中を同じようにドリブルで剥がそうとしていたので、ボールを奪って預けて広げたり、プレスを外して逆サイドに持っていくといった、僕たちの良さを出せればよかったのですが、相手と同じようにやってしまって失点してしまいました。

――あのようなスタイルの相手とは、普段あまり対戦しないですか?

塚本監督:あそこまで来るチームは、関西ではそんなにないですね。来るとしても一人か二人です。上尾朝日さんは相手をかわしても、粘り強く来ました。みんなが献身的に頑張っていましたよね。サッカーというと、ボールを動かすことに意識が行きがちですが、球際や戦う姿勢も大事なところ。
いい勉強になりました。

■クラブとしての指導方針とアップデート


ボール保持、動かして攻める部分で光るものを見せた奈良クラブがワーチャレで「相手に見習わないと」と感じたこと
(C)平間喬

――ジュニアの指導は何年目ですか?

塚本監督:ジュニアは2年目で、それまではジュニアユースにいて、アカデミーダイレクターと兼任でやっています。

――ジュニアではどのようなことを教えているのでしょうか?
塚本監督:しっかり状況を把握して、その中で最適なプレーができることを目指しています。もちろんそれだけではなく、個の力も伸ばしていきたいと考えています。認知やポジションだけでなく、オンザボールのところは、クラブとして取り組んで大事にしているところです。

――育成メソッドも変化してきていると思いますが、どう感じられますか?

塚本監督:最初はエコノメソッドが入って、僕もダイレクターとして関わりながら構築していく中で、すごく勉強になりました。そこからアップデートするために、個人で剥がす部分をクラブやアカデミーとして上積みしているところです。ベースとして構築している部分があるので、何かあったらそこに立ち返ることができるという意味で、すごく良い状態です。


■11人制を見据えたアプローチと選手の傾向


――普段は8人制ですが、11人制をやってみてどう感じましたか?

塚本監督:8人制をやるにあたって、11人制につながるようにアプローチしています。システムにしても、例えば2-4-1にした時に、11人制ではどこのポジションになるのかといった議論もクラブ内でしています。8人制だけのサッカーにはならないようにしていますし、選手に対しても、将来11人制ではこのポジションだろうなというのを頭に入れながら、様々なポジションを経験させています。

――クラブの知名度が上がる中で、選手のクオリティに関して、傾向の変化はありますか?

塚本監督:レベルの高い選手がより来てくれる中で、以前はインテリジェンスの高い選手が多かったのですが、最近はそういう選手はもちろんのこと、フィジカル的な能力の高い選手も来てくれています。そういった選手が奈良クラブに入って、インテリジェンスを学びながら成長していくのが、今の傾向なのかなと思います。ユースにしても昔より身体能力の高い選手がいて、そこに技術・戦術がさらについていくと思うので、これから進化していくと感じます。

――最後に、ワールドチャレンジという大会の意義について教えてください。

塚本監督:全国の強豪と11人制で戦えるので、子どもたちの刺激になりますし、成長できる場です。
海外のチームも来ていて、小学生年代で触れ合えることは、サッカー選手としても、人としても成長できる素晴らしい機会であり、本当に意義がある大会だと思います。

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