金沢大学共同開発。内視鏡下手術の手ブレ矯正トレーニング機器「LapaSta Z(ラパスタ ゼット)」誕生。2021年12月24日より販売開始
医療従事者へ内視鏡下手術トレーニングを行う環境を提案している日本高分子技研株式会社(代表取締役社長:井上 雅司、本社:東京都中央区)は、実臨床で見受けられる持針器・鉗子類の手ブレを「ピボット運動」を意識することで矯正する「手ブレ矯正トレーニング機器 LapaSta Z」を国立大学法人金沢大学 稲木 紀幸教授(医薬保健研究域医学系 消化管外科学/乳腺外科学)と共同で発明。2021年9月13日、国立大学法人金沢大学(石川県金沢市角間町)と共同で特許出願を実施。同年12月24日より販売開始(価格:28,000円/送料・消費税別)することに致しましたのでお知らせいたします。
LapaSta Z(ラパスタ ゼット)製品
LapaSta Z(ラパスタ ゼット)動作風景
■製品の誕生背景と開発目的
モニターに映し出された体腔内を見ながら行う内視鏡下手術では、持針器及び鉗子類を体壁に留置されたトロッカーを支点にした「ピボット運動操作」により操作を致します。
腹部に挿入されるトロッカーは内径Φ10mmとΦ5mmが多く使用され、そこから挿入する持針器及び鉗子類は外径Φ5mmが主流です。
持針器及び鉗子類の外径に比べトロッカーの内径が大きい場合、それらがトロッカーの管腔内で浮いてしまい、手ブレを起こすことで手術精度に悪影響を与えています。
これは、「トロッカーを支点に鉗子類を動かす」という基本的な操作を行っていないことにより発生します。
手ブレは長らく術中の課題として認知されている事象です。しかし、手ブレの矯正を目的とした機器は存在しません。
腹腔鏡手術イメージ1
腹腔鏡手術イメージ2
トロッカー画像
■製品の特長
LapaSta Zは、直径Φ50mmの円周上に、持針器及び鉗子類の支点となるトロッカーを想定した10mm径の半円形のくぼみを5つ有する支持体と吸盤で構成されています。
1. 吸盤でドライボックス内に固定することができ、簡単に設置場所を変更できます。2. 吸盤に接続した支持体は前後左右に様々な角度で設定ができます。
3. なめらかさの優れた素材を使用しているので、トロッカーと同等のなめらかさを有します。
LapaSta Z(ラパスタ ゼット)製品
LapaSta Z(ラパスタ ゼット)近影画像
■使用方法
10mm径の半円形の溝の底部を支点として鉗子類をあてがいながら縫合結紮などの内視鏡下手術トレーニングを行います。