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「なかなか出会えない主人公」「さすが三谷幸喜さん」菅田将暉“久部”の人間臭さに賞賛の声上がる…「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」最終話

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「なかなか出会えない主人公」「さすが三谷幸喜さん」菅田将暉“久部”の人間臭さに賞賛の声上がる…「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」最終話


菅田将暉が主演を務める「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」の最終話が12月17日に放送。主人公・久部の人間臭さ全開の姿に「なかなか出会えない主人公」「さすが三谷幸喜さん」などの声が上がっている。

三谷幸喜が脚本を務める本作は、1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇。主人公の演出家の卵・久部三成を菅田将暉、WS劇場のダンサー・倖田リカを二階堂ふみ、新人の放送作家・蓬莱省吾を神木隆之介、巫女の江頭樹里を浜辺美波、無料案内所のオババを菊地凛子、WS劇場のダンサーで姉御肌のパトラ鈴木をアンミカ、ダンサーでシングルマザーの毛脛モネを秋元才加、交番勤務の警察官・大瀬六郎を戸塚純貴、WS劇場の用心棒・トニー安藤を市原隼人、劇団「天上天下」の主宰者・黒崎を小澤雄太、天上天下の制作スタッフ・トンちゃんを富田望生、WS劇場の支配人・浅野大門を野添義弘、ジャズ喫茶のマスター・風呂須太郎を小林薫、劇場スタッフの伴工作を野間口徹、シェイクスピア俳優・是尾礼三郎を浅野和之、芸人の彗星フォルモンを西村瑞樹が演じている。


※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。



支配人の大門(野添義弘)、フレ(長野里美)を追い出し、WS劇場を手に入れた久部三成(菅田将暉)。倖田リカ(二階堂ふみ)との関係も良好で、かつて案内所のおばば(菊地凛子)が告げた「一国一城の主となる」という予言が当たったが、タロット占いをしていたおばばは、「あの男の運気が下がっておるぞ」と呟く。


たくさんのスタンド花が並ぶようになったWS劇場では、上演演目は「冬物語」から「ハムレット」へと変わっていた。主人公のハムレットを演じるのは久部だが、ひときわ人気があるのは大瀬六郎(戸塚純貴)が演じるレアティーズ。二人の対立シーンでも、観客は圧倒的にレアティーズの味方で、久部は予想外の反応に困惑する。劇のアンケートでも、感想は六郎のことばかり。マスコミも、終演後に六郎を囲む。

一方、楽屋ではヒロイン・オフィーリアを演じるリカが自信を喪失していた。久部は必死にリカにオフィーリアの気持ちについて指導。しかしリカは荷が重いと出ていってしまい――というのが最終話の展開。


そんな中、うっかり朝雄の絵をダメにした久部は嘘をついて犯人が六郎であるかのように偽装する。その結果、六郎とモネ(秋元才加)は喧嘩してしまう。団員たちの関係がギクシャクする中、樹里(浜辺美波)はかつての方が良かったのではないかと、蓬莱(神木隆之介)に相談する。

また、ファンを装った黒崎(小澤雄太)が原因で再びお酒に溺れるようになった是尾(浅野和之)は、「もう酒は飲まない」という久部との約束を破り酔い潰れてしまう。そのため久部は是尾に降板を言い渡す。是尾は必死に頼むが、久部が許すことはなかった。

そんな中、蓬莱はオフィーリアは違う人に演じてもらうべきだと久部に進言。久部も渋々了承する。
また、樹里は久部に朝雄の絵をダメにしたのは久部ではないかと問い詰める。実は証拠になったハンカチは、かつて樹里が久部にあげたものだった。事故だったと開き直る久部に、「なんでお芝居のためにならないことを平気でできちゃうんですか?」と問う樹里。しかし久部は反省もせず、開き直るばかりだった。

是尾の酒代としてテンペストのマスター・風呂須(小林薫)に50万円を払うことになった久部は、劇場のお金に手を付ける。それを見ていたスタッフが、蓬莱に報告。蓬莱に、皆に説明するよう言われた久部は、ダンカン(小池栄子)にお金を貸したと嘘をつく。しかし、本物が姿を見せたことで、久部の嘘はバレてしまう。
意地でも理由を答えない久部に、信頼できない人間とは一緒にできないとメンバーは劇団を抜けると言い始める。

蓬莱はお金を手付かずのまま返してくれれば今回は見逃すのはどうかと提案。しかしもし返さなければ、ボイコットするという言葉に、久部は出ていけと言い放つ。そして、絵をダメにしたのは自分だと告白するのだった。意地になっている久部は、かつて有名な劇場に併設されたカフェを営んでいた経歴を持ち、演劇に詳しい風呂須に助言を求める。仮面劇なら人数が足りなくても劇はできるとアドバイスを受けた久部は、早速準備に取り掛かる。

一方リカは、芸能界で活動してみたいとオーナーに談判。久部には、「あなたといたら私、自分のやりたいことができなくなるの」と言って、自分の生い立ちについて話し、別れを告げるのだった。


落ち込む久部に、シェイクスピアの劇は、彼が全ての団員たちのことを考えて役を考えていたから温かいのだと話した樹里は、「自分のためだけに芝居を作ってる人に人はついてこないと思う」と告げ、父の転勤が決まったから自分も八分坂を離れると言う。そして、樹里から蓬莱の母の名前がオトコだと聞かされた久部は、劇団を解散することに決める。そして後は蓬莱に任せると宣言して去って行くのだった。

オババを訪ねた久部は、「何回同じことを繰り返すんだろう」「これからどこに行けば良い」と相談し、「運命は星が決めることじゃない。自分の思いが決めるんだ」とアドバイスをもらう。そして大事にしていた全集を手放し、八分坂を後にするのだった。そんな人間臭い主人公の姿に、SNSでは「久部さんが冷酷に徹することが出来たら、もっと上り詰めてたかもしれない。……黒崎さんのように。
どうしようもなく人間臭くて、誰かの意見に右往左往してしまうし、若さゆえ、情熱だけで突っ走ってしまう。こんな主人公、なかなか出会えません。でも、朝雄くんには謝ってね」や「久部は、いろいろ欠点がある男だけど もがき苦しみながらも自分の人生の舞台の主役を必死に演じていたんだなって思う」、「転落までも痛快にして豪快、でもそこに悲壮感じゃなく、ワクワクさせるものを乗せて描いてる、、さすが三谷幸喜さん(最後のエンディングで知って大納得)!」などの声が。

その後蓬莱は樹里に「好きです」と告白するも、「そうでもない」と言われてしまう。そして2年後、蓬莱は放送作家として活躍。パトラ鈴木(アンミカ)と彗星フォルモン(西村瑞樹)のコンビもお笑いの世界で頑張っていた。リカもCMなどに出る活躍ぶり。八分坂も、今では若者の街として栄えていた。


また、オーナーは密輸で逮捕されたのち、弁当屋をオープン。久部はそこで弁当の配達をしていたが、ある日、かつての劇団員たちが集まって稽古をする様子を目撃する。皆、上演する予定はないものの、あの頃のことが忘れられずに集まっていたのだった。そして一度手放した全集を偶然取り戻し久部は、自転車で軽快に走り出す。団員たちのその後や、これから再び久部が演劇の道に戻りそうなラストに「大逆転の皆でWS劇場でハッピーに舞台してのエンドじゃないの寂しいけど良い終わり方だったな。トニーさんとうる爺にうるっときた。久部さんは共感できる主人公じゃなかったけどでも、みんなの人生に影響は与えていたんだな。そこにリカはいないけどリカも活躍してるみたいだし。面白かった!」や「八分坂を追われた亡霊たちが区民センターに集って、もう何物にも邪魔されず、存分にシェイクスピアを味わっている。とにかく羨ましい」、「あの全集が戻ってきて、また何かが始まる予感。素敵なラストでした。ラストというか始まりか」などの声が上がっている。

(シネマカフェ編集部)

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