2016年6月8日 20:00
【インタビュー】ジョディ・フォスター監督、お金から見る人間の本性とは?『マネーモンスター』
スリリングにスピーディに展開するクライム・サスペンスかと思いきや、拝金主義を風刺し、勝者と弱者の格差を増幅させる社会問題にまで鋭く切り込んだ『マネーモンスター』。ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツという2大スターの競演も話題だが、娯楽性と知性派ストーリー、エモーショナルな人間ドラマが見事に融合した良質なハリウッド映画としても注目を集めている。監督は、名女優としても知られるジョディ・フォスター。8年ぶりの来日を果たし、作品に込めたフィルムメーカーとしての想いをシネマカフェに語ってくれた。
取材部屋に入ると、ブルーのパンツスーツに身を包んだフォスター監督が、「ジョディよ、よろしく」とにこやかな笑顔とともに手を差し出して迎えてくれる。子役としてデビューを果たしてから50年以上、ショービジネスの第一戦で活躍し続けているトップスターだが、とても気さくだ。立ったままのスタッフに、「あそこにも椅子があるから座ったら」と気配りも見せる。いざインタビューという段になると、するりとパンプスを脱ぎ、カウチに胡坐をかいて、リラックスした表情を見せてくれた。
まず、最初に脚本を見せたのが主役を演じたジョージ・クルーニーだったという話からスタート。