【独女のたわごとvol.28】おひとりさまでも乗り越える!クリスマスムードに負けない“熱い愛”
こんばんは。年末に近づくと街も人も慌ただしくなりますが、その流れに乗れず、地下鉄で「チッ」と言われてしまうトロい女、古山エリーです。今宵もたわごとお付き合いくださいませ。
気づけば11月も半ば。ハロウィンが終わった途端にクリスマスツリーやイルミネーションの点灯式、街が輝き出す季節です。美しいものを見ると気持ちも美しくなる(気がする)ので、キラキラの景色を見るのは好きですが、休日はできるだけ人混みに行かないよう引きこもっています。恋人たちの季節というだけあって(誰がつけたの?)カップルだらけですから…。いいんですよ、愛し合っている者同士がいちゃいちゃするのは、いいんです。
でも、信号待ちしているだけで、目の前の“決して若くない”カップルが、見つめ合って、頭ポンポンして、おでこをくっつけて…ここあなたたちのお部屋じゃないんですけど?と言いたくなるようないちゃつきをですね、至近距離で見てしまうとですね、けっこうキツい(キモいに近い)んです。まあ、半分というか、ほとんどやっかみですけど。毎年恒例になりつつありますが、この時季のおひとりさまって何処に行っても寂しさを感じてしまうんです。
この前も、映画『ティファニーニューヨーク五番街の秘密』を観て、銀座のティファニーに入って心を潤わせようかなぁと思ったら、わかっていたけれどカップルだらけで引き返したり、ご近所に美味しいイタリアンを見つけたので行ってみたら(もちろんひとりで)、どれもこれも夜メニューは2~3人前ばかりで困ったり、ひとり身の寂しさを痛感。いま放送中の石原さとみちゃん主演のドラマ「地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子」のように、我が家の1階がおでん屋さんだったらいいのに…と、温かさを求めています。
そんなときは、めっきり寒くなった最近は、お気に入りの一保堂茶舗のほうじ茶で心も体もほっこり。もう、毎日何回お湯を沸かすのっていうくらいお湯を沸かしていますし、お風呂の時間もこの上なくしあわせ。ただ、同じ四十路の友人と話していて「私たちキケンね…」と注意しあったのが、お風呂を沸かしたときの反応です。
以前は「ピピピッ♪」という音だけだったんですが、いまのお家は「あと5分でお風呂が沸きます」とか「お風呂が沸きました」と、丁寧なアナウンスが流れる。で、そのたびに「はーい」とか「ありがとう」と機械のアナウンスに返事をしてしまっている。「それってやばいよね?」と友人に話したら、「私も…」ということで、お互い気をつけようねとなったわけです。同じ湯を沸かすにしても、映画『湯を沸かすほどの熱い愛』は、ものすごく素晴らしかったというのに…。
こじつけのように映画ネタを入れ込んでしまいましたが、この映画、本当に本当に素晴らしかったです。宮沢りえさんの演じるおかあちゃんの愛が、もう深くって、深いなんて簡単な言葉では足りないくらい深くって。人を愛するってこういうことなんだと、涙が止まりませんでした(嗚咽級の涙)。厳しさの先にある愛であったり、何があっても包み込んでくれる愛であったり、そして最後の最後に用意された愛の形に、そうきますか…と、脱帽、感動。
オリジナル脚本という意味でも、先の読めないストーリーに引き込まれました。いやー、素晴らしかったです。温かい涙を流したい方、おすすめです!と、今宵はここまで。また次回。(text:Elie Furuyama)
(Elie Furuyama)
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