【インタビュー】役が人生を浸食する――ノオミ・ラパス、“自分を保つ”秘訣とは?
「悪役を演じてみたかったの」。こう言いながら微笑む姿はチャーミングで可愛らしくもあるが、『ブライト』に登場するノオミ・ラパスは美しく、恐ろしい。彼女が演じたレイラは階級社会の頂点に立つエルフであり、残忍で獰猛なリーダーだからだ。異種族が入り乱れる争いの中で、レイラは人間のウォード(ウィル・スミス)とオークのジャコビー(ジョエル・エドガートン)に牙をむいてくる。
「私は演じる役を理解したいと思っている。執着と言ってもいいほどにね。悪役を演じたかったのは、役の中にハートを見つけるのが大きな挑戦だと思ったからよ。なぜ彼女はそうなったのか?たとえ残酷な行いでも理解し、正当化しなければ演じられない。
レイラを理解する鍵は、彼女の痛み、夢、情熱にあったわ。かつて存在していた古い世界の秩序を取り戻せば、エルフにとって美しい世界が訪れると彼女は信じているの」。
さらにもう1つ挑戦だったのは、そんなレイラの内面をアクションで表現すること。台詞ではなく、流麗なキックや俊敏なガンファイトが彼女を物語る。「まさに挑む気持ちだったわ!完璧で美しい戦い方をするのがエルフだし、レイラは静謐なキャラクターだからちょっとした動きにも意味があるの。