いけちゃんと恋愛小説家 vol.2 梅田みか 少年と少女、男と女それぞれの思い
(Photo:cinemacafe.net)
今年、デビュー20周年を迎えた漫画家・西原理恵子。彼女の手による絵本で、文芸界を始め各界の著名人の中にも多くのファンを持つ感動作「いけちゃんとぼく」(角川書店刊)がこのたび実写映画化された。少年時代への郷愁、家族、そして最愛のひとへの想いと様々な感情を描き出す本作。小説家の方々に、その魅力を語ってもらう特別連載企画の第2弾には、エッセイ『愛人の掟』シリーズ(角川文庫刊)のほか、「お水の花道」、「よい子の味方」などのドラマの脚本も手がける梅田みかさんが登場。梅田さんの目にいけちゃんや主人公のヨシオ、そして彼らを取り巻く物語はどのように映ったのだろうか?
自らの子供時代を重ね合わせながら、映画について、そして“いけちゃん”という存在について、こう語ってくれた。
「(映画を観て)子供の頃の懐かしい記憶が蘇ってきましたね。毎日の中に小さな冒険があって…。ヨシオのそばにいけちゃんがいるように、そのときのことを思い出してみると、一人だったはずなのに、なぜか“誰か”がそばにいて、話しかけていたような、そんな気がするんです」。
その一方で、“少年”と“少女”の違いについてもこう言及する。