罪の意識ゼロの美少年、“悪魔の顔”が覗く『永遠に僕のもの』本編映像
とふり返りながらも、「盗みなんて簡単だ。いつもやってる。住民に会っても平気で挨拶する」と飄々と語るカルリートスの“悪魔的一面”が映し出されるところで、映像は締めくくられている。
カルリートスのモデルとなったのは、1971年にブエノスアイレスで殺人と強盗で逮捕され、その美しいビジュアルで時に“ブラックエンジェル”と呼ばれた実在の人物、カルロス・エディアルド・ロブレド・プッチ。複雑な魅力を合わせ持つロブレドからアイディアを得て、「怪物ロブレド」とはいくぶん異なる架空のキャラクター「カルリートス」を生み出したのが、メガホンを取ったルイス・オルテガ監督だ。
カルリートスは、自分が何をしているのか、自分でもよく理解していないキャラクター。ロブレドの本質を変更した理由について説明するために、監督は自身の少年時代をこうふり返る。「なぜか幼いころから、犯罪というものに惹かれていた。
映画の様々なキャラクターと出会うにつれて、ますます犯罪に魅力を感じるようになった。とにかく始めは、自分の目で見たいと思っていたけれど、実際は身体がアドレナリンの放出を求めていたようだ。それは、犯罪と得られる感覚と同じものだろう。